人工知能が音楽を作る時代がくる?僕たちは人工知能に勝てるのか
こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。
今回は、人工知能が音楽を作る未来がやってくるのか?
というテーマでお送りしようと思います。
最近、いろんな仕事が人工知能にとってかわられてしまうんじゃないか、
なんてことが噂され始めておりますが。
チェスや囲碁なんかだと、すでにコンピューターが人間を上回る、という状況になってますね。
AlphaGo、とかね。
音楽の世界でも、こういうことが起こりうるのか?
今回はそんなお話。
人工知能が音楽を作る未来予想
そもそも、なんでこんな記事を書き始めたのかというと、
YOSHIKIがインタビューでそんなことを話していたからです。
メインは、音楽のグローバル化の話なんですけど、
記事タイトルが人工知能に絞られているので、今回はそこだけ取り上げます。
以下、THE HUFFINGTON POSTの記事引用です。
基本的に音楽というのは計算なんですね。五線譜に音符がありまして、その組み合わせで音楽ができているわけですよ。じゃあ過去の素晴らしいヒット曲をすべて入れました、データとして。そうしたら必ずヒットする曲というのは出てくると思います。
たぶん人工知能の作曲家と僕ら作曲家が競い合う日というのは、もう目の前に来ていると思いますよ。必ずその時代は来ると思うんですよ。
そうなんですよね。
音楽に限らず、「理論」と呼ばれるものを打ち立てることができる分野は、
必ずプログラム化することができます。
論理を積み上げて、論理的に構築されたものが「理論」ですからね。
一方で、プログラムというものは、論理を具現化するためのツールです。
なので、「理論」をプログラムで論理的に書く、ということは、論理的には可能な話です。
音楽で言うところの「理論」というのが、論理的に完全に正しいかどうかは、いったん置いときましょう。
ただ、少なくとも「確からしい」という理論ではあると思われます。
じゃあ、その「確からしい」という理論をプログラムで具現化できるとすれば?
コンピューターは自動的に「売れる音楽」を作ることが可能になるかもしれない。
しかも大量に。
もし「確からしい理論」にほころびがあって、作った音楽が売れなかったとすれば、
それがなぜ売れなかったか、何がダメだったかを分析して「学習」すればいいのです。
AlphaGoなどで有名になった「ディープラーニング」というもの。
どうやって分析するのか、という「分析理論」も必要にはなってきますが、
それができるのであれば、人間と同じような「どうやったら売れるんだろう」というような試行錯誤を、
コンピューターの計算速度で実行できてしまうかもしれない、ということです。
音楽で人工知能に勝つ方法?
じゃぁ、コンピューターに勝つにはどうしたらええの?
必死で死ぬ気で音楽理論を身に付けて、毎日のように作曲して
ひたすら腕を磨き続けるしかないのか?
先ほどのYOSHIKIの言葉を引用しますと。
じゃあ僕らは何を勝ることができるのか?そうした場合、パフォーマンスでもあると思うんですよね。音楽って聴くだけじゃない、体感するものだし視覚的な要素も入ってくる。それも考えていますけど、音楽だけでもどうすれば人工知能に負けないものができるのか、または共存できないかということを考えてはいますけどね。
一番わかりやすいのは、ライブパフォーマンスをすること。
音楽を作れても、ライブでパフォーマンスするのは人間じゃないか。
実際に演奏をして見せて、パフォーマンスで盛り上げるのは人間の仕事じゃないか。
しかし、それも「ロボット」が取って代わるのではないか、と考える人もいます。
石黒浩教授、という方。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、人間型ロボット「アンドロイド」を研究している教授です。
少し前に「マツコとマツコ」というTV番組で、「マツコロイド」なる、マツコデラックスそっくりのロボットを作ったことで話題になった人です。
マツコロイドはこれです。
じつは僕、学生の頃に石黒教授の研究室にいたことがあるので、個人的に興味を持っていたんですが。
この石黒教授が、偶然、音楽を題材にして小説を書かれました。
もともと小説を書くような人ではなかったと思うのですが、
本人がFacebook(だったか・・・)で「思考実験のために書いた小説である」と説明していました。
アンドロイドが人間に取って代わるとしたら、一体どんなことが起きるのか、それを考えてみるために書いた小説です。
小説の内容については各々読んで楽しんでいただければいいと思うのですが。
ここで大事なのは、素晴らしいライブパフォーマンスができる人間を、
そっくりそのままコピーしてアンドロイドを作ってしまう、
そんな発想が現実に起こりうることとして描かれている、ということです。
ここまで現実化するのは、さすがに向こう10年やそこらでは実現しないとは思いますが、
石黒教授のように本気で取り組んでいる人たちがいる以上、
そう遠くない将来(僕もまだ生きている間に)実現する可能性がないとも言い切れません。
さて、ライブパフォーマンスでもロボットに勝てないとすると、人間はどうしたらいいのか・・・
「勝負する」という発想をやめる
というより、勝負する、という発想自体、やめればいいのではないかと。
先ほどYOSHIKIのインタビューでも「共存できないか」という言葉もありました。
ものすごく才能のある作曲家・パフォーマーであるロボットが横にいるとして。
曲はその人に作ってもらうとして、演奏を一緒にするとか。
コーライティング(音楽制作を分業して、各作業を分担すること)をしてみるとか。
人間なのにこんなに凄いパフォーマンスできるんだ!ということが価値になるかもしれないし
人間に真似できるわけない演奏を必死でやってる姿が感動を呼ぶかもしれないし。
そもそも、誰かに聞いてもらわなくても、
自分で曲を作ること、演奏をすること自体が楽しい、という楽しみはなくならないはずで。
それを聞いて評価してくれるのもまた人工知能だったりするのかも。
勝負できないほどのものが生み出されてしまう以上、
人間が同じ土俵に立って勝負していくことには無理があるし、
勝負することに意味があるとはあまり思えません。(必死でやる姿が感動を呼ぶ可能性はありますけど)
そもそも、音楽そのものの存在意義が今とは全く違うものになるかもしれません。
簡単に大量に生み出すことができるわけですからね。
これまでは音楽が存在しなかった瞬間にも音楽が流れるかもしれない。
その時のその人の心拍数やバイオリズム、感情などを読み取って、最適な音楽がその場で作られて流されるかもしれない。
朝起きてから夜寝るまで、何かしら最適な音楽が流れっぱなしで、音楽に困らない生活。
そうなると、人間が音楽を作ったり、演奏したりする必要、ニーズがあるのか。
・・・想像するとなんでも考えられてしまうので、着地点がなくなりそうですね。
まとめ
ということで、人工知能が音楽を作る未来を想像してみました。
最終的には想像がつかない、というオチ。
音楽を作る、という人工知能も、
それを演奏、パフォーマンスするロボットも、
どちらも実現可能性がある世の中です。
将来、本当にそうなるのか、期待と不安、あなたはどちらの感情が強いですか?
それではまたー。
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— でんすけᔦꙬᔨボイストレーナー (@densuke_snail) March 9, 2018
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