楽曲制作の工程順序をまとめてみた。音楽づくりを作曲初心者にもわかりやすく。


こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。

今回は
「音楽を作る」という作業の工程を
できるだけわかりやすくまとめてみたいと思います。

音楽って、なんか才能ある人が楽器片手に
フンフン鼻歌歌ってたらいつの間にかできてる、みたいな
そんなイメージを持たれているような気がしますが。

音楽だって、他の工業製品やモノづくりと同じで
ある程度決まった製作工程がある
わけです。
それを簡単にまとめてみよう、ということです。

なんかこういうことは、ネットのDTM界隈の人が既にやってるような気がしないでもないですが、
自分の知識整理のためにも書いてみます。

ここ間違ってるよーとか、
こういう作業もあるよーとか、
ご指摘いただけるとありがたいです。



この記事って、誰に向けた記事なの?

作曲初心者で何をしていいかわからない方へ
自分がどの分野の知識があるのか、ないのか、
知識の把握にお使いいただければ。

また、作曲を他人にお願いする方は、
どんな作業があるか知っとくことで見積額にも納得しやすいでしょうし、
逆に、どの作業までは自分でできるから、
この作業だけ他人にお願いしよう、
という判断もしやすいかと思います。

曲作りフローチャート

曲作りの大まかな流れ、こんな感じです。

構成決め

まずは構成、コンセプトを決めます。

  • 何に使う曲なのか
  • 歌ものかインストか
  • どんな雰囲気の曲か
  • どれぐらいの長さか
  • なにか使いたい楽器があるか

などなど。

これが決まってないと、何を作ればいいのかわかりませんのでね。

例えば。
「ボイトレのための曲を作りたいから
 練習ポイントを織り込んだ曲で、
 数小節ぐらいの短い歌もの」

というコンセプトで「歌うだけボイトレ曲」作ったりするとこんな感じだったり。

メインメロ作り(≒作曲)

メインのメロディ作り。つまりは「作曲」のことです。

「作曲」と一言で言ってしまうと、
人によってはメインメロディ + コード付けまでを言う人もいれば
デモレベルの編曲までやって「作曲」と思ってる人もいます。

場合によっては、編曲まで含めて「作曲」って言っちゃう人もいるので、
そこら辺の認識は合わせておかないと変なことになります。

本来の意味としては、
「作曲」とは、メインメロディを作ることです。

歌ものであれば、ボーカルのメロディ。
インストであれば、メインで使う楽器のメロディ。
一番聞かせたいメロディ。
これを作るフェーズです。

先ほどのフローチャートの図では、
「コード付け」を半分含めて「作曲」と書いてますが、
メロディを考える上でコードを先に決めたほうが作りやすければ
コード付けを先にやることになります。
(編曲時点でコードをアレンジする可能性はアリ)

作曲に使う理論、ツール

作曲といっても、なんとなく鼻歌を歌ったものでも曲になり得ます。
が、もう少し「グッとくる曲を狙って作りたい」などと考えると、
基礎的な音楽理論を知っておくと便利になります。

うちのブログでも簡単な音楽理論を解説していたりします。
こちらにまとめてます

調やスケール、コード進行の理論などを知っておくと
ボキャブラリーが広がって、メロディ作りにも活かせるかと。
また、クラシカルなものだと「和声法」という理論もあります。

また、作ったメロディをどうやって次の工程に伝えるか、
という問題がありますよね。
つまり、どうやってその曲を記録しておくか

自分でそのまま編曲までやってしまうにしても、
忘れてしまったら困るわけで。

どうするかというと。

  • 楽器や鼻歌で演奏して、録音しておく
  • 譜面に起こす
  • DAWで適当な楽器で打ち込んじゃう

あたりでしょうか。

録音した音源は、いわゆる「デモテープ」と呼ばれたりします。

場合によっては譜面に起こす方が親切だったりするので、
手書きで書いてもいいですし、
DAWで楽器を打ち込んでやれば、MIDIから譜面にするのはすぐできます。

作詞

作詞は、歌ものだけですが。
大体、作曲と並行してやる作業なので、
さきほどのフローチャート図でも作曲も作詞を左右に並べてます。

曲が先にできることを「曲先(きょくせん)
歌詞が先にできることを「詞先(しせん)
と言ったりします。

どっちを先にするのが良いのかはその人の好みです。

作詞に使う理論、ツール

作詞に関しては、なにか理論のようなものがあるわけでもなく。
ただ、先人たちがこういう考えで詞を書いたよ、
というものがあるだけかな、と思ってます。
(もうちょっとまとめてる人がいてもいいような気もしてる)

「言葉」なので、好きな言葉を紡げばいい、ということではあるんですが。

それでも、やっぱり音楽に乗っけるものなので、
こんな感じで作った方が心地よく聞こえるよ、というものはあるわけで。

こんなテクニックとか、
こんな考え方はあるよ、ということで、
うちのブログでもいくつか記事を書いています。
こちらにまとめてます

また、こういう本もどうぞ。

コード進行決め

ここでいう「コード進行決め」というのは、
「作曲」のところで出て来たコード進行決めより少し踏み込んで、
もう少し複雑に構造を決めることを言っているつもりです。

つまり、
7thコードやテンションコードなどを使うかを決めることや、
転回形を考えることなどです。

たとえば、コードCのフレーズがあったとして。
そこに使われる音は「ドミソ」ですが。

7thを加えるなら「ドミソシ」になりますし、
テンションコードとして9thの音を入れると「ドミソシレ」になります。

また、同じ「ドミソ」でも、転回形が違って「ソドミ」になれば、また少し響きが違います。

この工程で決めたコード進行に従って、
次の「編曲」の工程で、メインメロディ以外のパートを作っていくことになります。

コード決めに使う理論、ツール

コード進行に関しても、いくつか理論としてまとめられている知識があります。

そもそも、コードというものがどういう成り立ちなのか、という話と、
どういう風に進行させるのがよさそう、という話と。
あるいは、ある程度「お決まり」の進行がまとめられていたり。

うちのブログでも、音楽理論のカテゴリーで記事を書いていたりします。
こちら

また、こういう本もどうぞ。

サブメロ作り(≒編曲)

つづいて、サブメロ作りの工程。
「編曲」と呼ばれるのは、ほぼこの工程のことを言います。

よく、作曲と編曲の区別がつかない、と言われがちですが、
メインのメロディに対して、伴奏、副旋律を作る作業です。

作ったサブメロディたちを記録のために
DAW打ち込み、楽器の録音をやることが多いです。
フローチャート図で「DAW打ち込み」「楽器の録音」を半分含めて「編曲」としているのはそのためです。

この作業工程で

  • どんな楽器を使って
  • それぞれの楽器がどういうメロディを演奏するか
  • どうやって曲を豪華にするか(どういう装飾音を入れるか)

などを決めます。

この編曲のありかたで、曲の雰囲気が大きく変わったりします。

編曲で使うツール、理論

編曲は「音楽ジャンル」によってざっくりとセオリーがあります。

ざっくりとした例を挙げると。
例えばポップスのバンドサウンド。

コードを鳴らしとく楽器(ギター)でコードをじゃーんと鳴らしといて、
メロディを弾く楽器があって(ボーカルが主旋律、ギターで副旋律)
ベースが低音を鳴らしていて
リズムを強調する楽器としてドラム
というのが「セオリー」です。

これがジャズになれば、ピアノとウッドベースとドラム、所によりブラス。
リズムはシャッフルが使われがち、とか。

ボサノバになれば、パーカッション楽器が増えて、
ボサノバ独特のリズムが使われたり。
という感じ。

また、もうちょっと突っ込んだ理論としては、
主旋律と副旋律をどう並べるのが心地よいのか、という理論として
対位法」というのがクラシカルな理論として用いられます。

DAW打ち込み

「DAW打ち込み」という作業は、
あまり作業フローとして出てくるものではないかもしれません。
編曲の作業の一環としてやられることが多いかと思うので。

なんですが、同じ打ち込むにしても、
ただ単純にテンポ通りに「ドーレーミー」と打ち込むのか、
微妙にずらしたりベロシティで強弱をつける
いわゆるダイナミクスをつけるのかで、
出来上がりの質に差が出てきます。

ただ漫然と同じ音が繰り返されていると
人間が演奏したような「リアル感」が出ないので、
それを狙った打ち込み技術が必要な場合があります。

そういえば、
フローチャートに同列に並べた「レコーディング」に関しては
レコーディングエンジニアさんがいたり、
楽器の演奏者さんがいたりするのですが、
DAWの打ち込みに関しては、あんまり「打ち込みエンジニア」って聞いたことない気が。
特にニーズはないんだろうか。

DAW打ち込みに使われるツール、理論

生っぽい音にこだわる人は、
どういう打ち込み方をするとリアルか、
という情報はネットや本などにまとめられていたりしますので
色々探してみて下さい。

やはり生演奏にはかなわない、という説が一般的ですが、
何もやらないよりは「っぽくなる」ので。

レコーディング

編曲で作ったメロディを、実際に楽器で演奏して、録音する作業です。

最近はどんな楽器の音でも、DAWソフトでだいたい再現できてしまうので
お金や時間が無かったり、という理由で簡単な音楽づくりでいい場合は
DAWの打ち込みだけで済ませてしまうこともあります。

が、「生っぽさ」を出したり、
楽器の出す「いいノイズ」を入れたかったり
特殊な奏法で出す音がDAWだけでは再現できなかったりすると
クオリティを上げる意味で、楽器の録音が必要になります。

レコーディングに使うツール、理論

レコーディングに関しては、
使う楽器の種類などによって、やり方やセオリーが違ったりするので
なかなかまとめにくいですが。

うちのブログでも、DAWをつかってレコーディングをする、
基本的なやり方の記事を書いていたりします。
こちら

あるいは、こんな本などを参考に。

MIX(ミックス)

つづいて、ミックスという作業工程です。
このミックスというのも、音楽に関わらない方にはあまりなじみのない、
想像のしづらい作業かと思いますが。

ミックスってなんやねん!
という方は、こちらの記事も参考にどうぞ。

簡単に言うと、
DAWの打ち込みで作った音源、あるいは
レコーディングをした音源を、
それぞれきれいに加工して、いい音量バランスに整えてあげる、
という作業です。

MIX(ミックス)に使われるツール、理論

MIXって具体的にどうやるんだ、という話、
例えば、ボーカルミックスをメインに書いたこちらの記事なんかも参考にして頂きつつ。

DAWソフトを使う場合、
たいていはプラグインを使って音の加工を実現したりします。

DAWソフトに標準で付いていたりもしますが、
やっぱり、デファクトスタンダードといわれるのは
「waves」というプラグイン群でしょうか。

 

また、最近有力視されているプラグインで、
有効な音作りを自動的に提案してくれる
iZotope社製の「Neutron」というものもあります。

 

あとは、こういう本でミックステクニックが学べたりします。

マスタリング

さて。これも初心者にはわかりづらい用語、マスタリング。

マスタリングとは、ミックスして出来上がった音源を、
さらにいい感じに加工して、聞き映えをいい感じにする、
といういい感じの作業です。

わかりやすい例としては、
よくスマホなどで音楽を聴くときに、
音響設定などで
「ロックっぽい設定」とか
「クラシックっぽい設定」とか、
「低音をすごく効かせる設定」とか
聞き映えを設定できると思うのですが、
あれが簡易的なマスタリングだと思っていただければ。

ミックスが終わった後の音源で、
さらに音のバランス、聞き映え、
また音の大きさ、うるささなどを調整する、
それがマスタリングという作業です。

マスタリングに使われるツール、理論

マスタリングに使われるツールとして
有力だと言われているプラグインが、
iZotope社の「Ozone」というもの。

 

また、こんな本も参考にどうぞー。

まとめ

ということで、「音楽を作る」という作業の工程を
ざっくりとまとめてみました。

音楽関係の方には「当たり前」と言われる内容かもしれませんが、
作曲初心者の方や、
音楽作りを他人に頼みたいけどどの範囲を頼めばいいのか、
どういう分担で作業すればいいのかわからない、
という場合の参考にして頂ければと思います。

完全に、作業として分離できないものあるでしょうし、
場合によっては必要のない作業や、
ひとつにまとめていい作業もあるかもしれませんが。

なにかおかしな点、僕の勘違い等ありましたら、
ご指摘いただけるとありがたいです。

それではまたー。


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