効果的に「教える」ために有効なカリキュラムのつくり方


こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。

「教える」技術をテーマに考えるシリーズ。

今回は、効果的なカリキュラムのつくり方、
というテーマで書いてみたいと思います。

僕のやっているボイトレでも、
その他習い事の教室でも、
社員教育でも。
カリキュラムを作って教えること、あると思います。



まずは目標を定めよう

カリキュラムを作るにあたって、
まずは目標を定めることが重要です。

例えば、歌を習いにボイストレーニングに通うとして。
一口に「歌を教える」と言っても、
歌さえ歌えればなんでもいいわけじゃないはずです。
姿勢やら呼吸やら発声を教えた後に、
「基礎からやるのが大切」と言って「『こいのぼり』を練習しましょう」とはならないはずです。

ボイトレに通う人は、多かれ少なかれ「こんな風に歌いたい」
という意図をもって通うわけです。
だれが「こいのぼり」歌いたいねん。
こいのぼりだけに、歌のスキルもうなぎのぼりってやかましいわ。

・・・それが成長のために絶対に必要で、避けて通れないことであればいいのですが、
おそらくそうではないでしょうね。
なので、そんなカリキュラムであれば、教えるのに適さない、ということです。

必要なのは、
教えた後、どうなりたいかです。

「津軽海峡冬景色」が歌えるようになりたいのか、
美空ひばりさんみたいになりたいのか、
EXILEのボーカルオーディションを受けたいのか、
シンガーソングライターになりたいのか。
それぞれに、必要なものは微妙に違ってくるはずです。

小中学校などでもカリキュラムが決まっているはずですが、
あれも、例えば1年生の間に
・足し算ができるように
・これだけの漢字が書けるように
・理科の内容はこれだけ・・・
と、年間に教えたい内容を決めているから、具体的なカリキュラムが組めるはずなのです。

まずは、その「目標」をはっきりさせましょう。
具体的であればあるほど良いです。

教えたい内容の全貌を把握する

目標を定めたら、それに向かって何を教える必要があるのか、
その全貌を把握することが必要です。
そのために、細分化して書いていくのが良いと思います。

例えば、EXILEのボーカルオーディションを受けたい、
という目標を掲げたとしましょうよ。

  • オーディション用の曲を数曲歌えるようにする
  • ダンスができるようにする
  • 本番でアガらないよう舞台度胸を付ける

なんてことが必要そうです。

オーディションでは何かしら曲を歌うことが求められるはずなので、
当然、歌えるようにしておかなければなりません。

もうちょっと細かくすると、
どの曲を練習するか決める(選曲)

歌の基礎知識、基礎練習を積み上げる

選曲した歌を実際に歌って練習していく

仕上げてみて、本番でどの曲を使うか選ぶ
という流れになりそうです。

数曲用意しておいて本番で選りすぐりを選ぶか、
最初から1曲入魂で練習するのかは
生徒さんの実力、やる気、取れる時間にもよるかとは思いますが。

また、ダンスができるようにするには、
ボイストレーナーではどうしようもないので・・・
そこはダンスレッスンに通ってもらうにしても。
選曲の時点でダンスミュージックを選んだり、
リズム感を鍛えたりすることは、ボイトレのレッスン内でもできそうなことです。

さらに、舞台度胸を付けるというのは、
例えばオーディションを想定して練習するとか、
実際にどこかのライブに出演してみるとか、
路上ライブをやってみるとか、
練習方法がいくつかありそうですよね。

・・・というように、
なにかを「教える」と一口に言っても
やらないといけないことはたくさんあります。
ボイトレを例に挙げましたが、そのほかの分野でも同じ。
ひとつの目標に対して細分化していく
たくさんの「やること」が必ず出てくるはずです。

これ、書き出すのがいいと思います。
多数の項目が出てきて覚えきれなくなるのと、
書いておくことで、別の必要なことを思いつくかもしれないので。

日程感を確認してシミュレーションする

で、やることが細分化できれば、
今度はいつまでにやらないといけないかが大事になってきます。

先ほどの例だと、オーディションまであと何か月、とか。
一般的なボイトレレッスンやら楽器のレッスンだと、
年に数回ぐらいは発表会をやっていたりするので、
それまでに練習しましょうね、ということになります。

社員教育、新人教育なんかだと年度が替わるまで、とか、
何かしらの節目までに「目標」まで持って行きたい、ということになるのが一般的かと思います。

日程が明確になれば、
先ほど細分化した「やること」を、いつまでにやればいいかがわかります。

例えば、先ほどからの例、オーディションを受けたい場合。
本番までに10回レッスンができるとして、
・歌の基礎知識の説明(2回)
・リズム感の練習(1回)
・練習曲Aの練習(3回)
・練習曲Bの練習(3回)
・本番を想定して模擬オーディション(1回)
のような感じで振り分けられるかと。

これはあくまで例なので、すごくざっくり書きましたが、
まずはどうやって授業を進めていくかのシミュレーションをしてみるというのが大事です。

実際には、10回もレッスン時間が取れない!とか、
逆にもっと時間が取れる、とか、
理解度が追い付かずに時間がかかっちゃう!とか、
もう全然余裕でできちゃうよ!という場合もあるでしょうが、
その場合は、その都度やることを組み直していけばいいわけです。

教えているうちに改良していく

「その都度やることを組み直していく」と書きましたが、
やっているうちにカリキュラムを更新していく、というか
改良していくというのも重要なことです。

やっているうちに
だんだん生徒の弱点が分かってきたり、
実は能力が高くてすでに知ってることが多かったり、
当初想定していたことと違うことが起こることはよくあります。

そんなときは、当初のカリキュラムに固執せず、
「改良」をしましょう。

状況に応じて、
必要な項目は増やす、
要らないところは削る。

大事なことは、なんとなくで変更するのではなく、
意図をもって改良することです。

弱点がここだから、補強するために回数を増やそう、とか。
これは既に知っているから別の内容に変えよう、とか。
理由のある変更を。

まとめ

ということで、カリキュラムをどうやって組むのか、という話でした。

まずは目標を定めて、
それを細分化していく、
そして、日程を当てはめていく、という流れです。

日程によっては、必ずしも必要なことを全てできるとは限りません。
その場合は、大事なことだけを残して、
あとは諦める、という判断も必要になってきます。

また、やっているうちに想定外のことがあれば、
柔軟に変更するのも大事です。
きちんとした理由をもって改良していきましょう。

それではまたー。


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