【歌声解説】EXILE ATSUSHIさんの歌い方、歌唱力を解説


こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。

今回は、EXILEのATSUSHIさんを取り上げてみたいと思います。

J-POPシーンで頂点にいると言ってもいいEXILEですが。
そのボーカルのひとり、ATSUSHIさんです。

サングラスの印象しかないですよね。
サングラス外したところを、あんまり見たことがない。
こんなにずっとサングラスのイメージなのは、
タモリさんとテレンスリーさんぐらいでしょうか。

そんなことはいいとして。

2016年から海外留学をされるということで
しばらくEXILEとしての活動はお休みされるそうですね。
2018年には復帰するとのことですので、
どんな進化をして帰ってこられるのか、
楽しみに待っていましょう。

そんなATSUSHIさんの歌声解説。



あなたを守るために・・・

それでは聞いてみましょう。
ATSUSHI「あなたを守るために・・・」

 

あ、途中、サングラス外してるやん!

EXILE ATSUSHIさんの歌唱力1 吐息のような声

ATSUSHIさんの歌い方の一番の特徴は、
吐息かと思うぐらい息を吐いて歌うことです。

息を多く吐くことで、柔らかい印象の声にすることができます。
ATSUSHIさんの歌い方の、全体の印象がこれで作られているように思います。

その反面、こういう歌い方をすると、
音の出だしが不安定になりがちで、コントロールをするのが難しくなりやすいです。

0:18あたりからの出だし「『こど』くで 『か』なしい」
この『こど』と『か』あたり、
音の出し始めがすこし強めになっています。

息を多めに吐き出そうとすると、
どうしてもこの「カ行」や「ダ行」あるいは
「ザ行」、「バ行」、「パ行」など、
一瞬音を止めて、「ッガッ!」と出す音が強くなってしまいがちです。

こういう音を破裂音、もしくは閉鎖音と呼ぶのですが、
息が多く出てくる分、破裂させたときの破裂具合が強くなりすぎて
思った以上に「ッガ!!!」と言ってしまうわけですね。

ATSUSHIさんの場合のこの発音は、
特に出だしのフレーズなので余計にそうなった、そうした、という側面もあると思います。
その後のフレーズでは、多少なじんできているので。
歌の出だしは、特に印象を強くして聞いてもらいたいものですので、
そこで力強い歌い方をした、というところかと。

敢えてこの音を強く鳴らして
力強さを表現することもありますので、
出てはいけない、という音ではないのですが、
自分がねらった通りの勢いにコントロールできるようにはしたいものです。

日本語の発音に関連して、こんな記事もあります。
日本語の発音は大丈夫?日本語の歌詞こそきれいに発音しよう

EXILE ATSUSHIさんの歌唱力2 吐息の応用

こういう歌い方をされる方の、特徴的なテクニックのひとつに、
わざと息を吐いちゃう発音、というのがあります。

たとえば、0:52あたりからのサビ前のフレーズ
「つかの間の え『い』がの『よう』」

この発音、無理やり文字にすると、
「え『ひ』がの『ひょう』」
みたいになりますね。

息を多めに吐きつつ、わざとはっきり発音しない。
そうすると、『い』→『ひ』みたいになるし、
『よ』→『ひょ』みたいになる。

これ、やりすぎると発音がヘロヘロになってしまうので、
ちょっと気持ちが入って高ぶってきたときなんかに、
ふわっとこの発音を入れてあげたりすると、
より柔らかい印象で、包み込まれる感覚になります。

なんなら、真面目に「えいがのよう」と発音するよりも
楽に発音しやすいはずです。
歌っている方も楽なのですが、
その反面、安易に連発してしまいがちになるので、
乱発はしないようにしましょう。

ときどき、全部この発音になっていて気づかない人がいたりします。
狙ってやっている、ならいいですが、
気付かずに崩れている、には注意しましょう。

EXILE ATSUSHIさんの歌唱力3 低い声がしっかり出せる

低い声がしっかりと出せている、というのも特徴のひとつ。

0:25からのフレーズ「うなされるようなあ『さ』」
一瞬だけmid1Bまで下がってからmid1C#で伸ばしています。
(mid1Bなどの音名の説明はこちら

割と低めの音です。
男性にとって出せない音域ではありませんが、
安定して伸ばすのが難しい。

特にバラードの曲では、この低い声がポイントになることがあります。
低い声が持つ、温かさや柔らかさ、安定感を効かせることで
曲全体が引き締まってくる感じがある。

この音をしっかりと伸ばしているのが
ATSUSHIさんの歌い方の良さのひとつです。

EXILE ATSUSHIさんの歌唱力4 ビブラート

ATSUSHIさん、ほぼすべてのフレーズ終わりにビブラートをかけています。

ビブラート、意外と好みが分かれるところで、
かけてあるとカッコいい、と思う人がいる一方、
全部かかっているとクドイ、と思う人もいます。

ATSUSHIさんのビブラートは、
くどくなく、うすく軽く揺らしている感じで
全体にかかっていても自然な感じがしているのですが、
皆さんいかがでしょうか。

特に、先ほど出てきた低い音
0:25からのフレーズ「うなされるようなあ『さ』」
ここもビブラートがかかっていますが。

低音のビブラート、難しいです。
高音のビブラートは、少し音を伸ばしてから、後半で音を揺らす、という感じですが、
低音のビブラートはそれをするとかなり難しいので、
最初から揺らしながら出すぐらいのイメージで出す方がいいのだと思います。

ビブラートに関してはこちらの記事もどうぞ。
テクニックを身につけて歌唱力を上げよう!ビブラート編

ATSUSHIさんの歌声を例えると

ATSUSHIさんの歌声を何かに例えてみようのコーナーです。

「外カリ中フワのスイーツ」でどうでしょう。

・・・全然具体的じゃない。。。
スイーツに関するボキャブラリーの無さよ。

焼いてあるチーズタルト、みたいな感じですかね。
こんなの。

見た目はコワモテなので、ちょっと外側が固いのかな、
という感じなんですが、
歌ってみると案外やわらかい声出すよね、という感じ。

ビブラートも効かせて、チーズのコクみたいだし、
高音になればしっかりと声を張って伸ばすことができるところは
底堅い歌唱力が味わえるという感じです。
タルトも底の方は焼かれてるから硬いですしね。

あ、いいんじゃないの、この例え。

まとめ

ということで、EXILE ATSUSHIさんの歌声解説でした。

息多めの柔らかい声です。
EXILEではダンサブルなカッコイイ曲も多いですが、
やはりバラードの方が映える、と僕は思います。

ビブラートの効かせ方も自然だと思うので、
マネをして練習してみてもいいんじゃないでしょうか。

それではまたー。

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