「いい声」ってなんだろう?人に聞いてもらえる「いい声」とは。


こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。

今回は「いい声」について。
「いい声」ってなんだよ、ということについて考えていきたいと思います。

期待している方がいらっしゃるとアレなので、先に言っておきますが、
今回、「いい声」が何か、という結論を出しているわけではありません。

ありませんが、その場に合わせた「いい声」って何だろう、
というのを考えるヒントにはなると思います。
それでは参りましょう。



いわゆる「いい声」

僕のようなボイストレーナーしかり、
たとえばアナウンサーとか、シンガーとか、
しゃべりや歌をメインに使う方にとって、
よく言われる「いい声」というのは

  • 声量がある(音量が大きい)
  • 発音が明瞭
  • 遠くまで通る声

といったところでしょうか。
例えば、「こんにちは、はじめまして」なんてしゃべってみるとこんな感じ。

はい。こういう感じですよね。

で、この「いい声」に対して、
「『いい声』ではない声」、ももちろんあるわけですね。

いろいろ喋ってみたので、ちょっと聞いてみて下さい。

順番に

  1. ぼそぼそしゃべっているもの
  2. 甲高くしゃべっているもの
  3. 出川哲郎風
  4. 息漏れすぎている系
  5. 天龍っぽい?

という感じになりました。
2と3の違いがちょっとわかりにくいですけどね。。

さて、これらは、いわゆる「いい声」ではありません。
が。
逆に言うと、良くない声、なんでしょうか?

なぜ「いい声」は良い声なのか

いわゆる「いい声」というのは、
はっきり明瞭にしゃべっている、ということで、
聞いている側が聞きやすい、
そして長時間聞いていても疲れない、ということを言われます。

たしかに、ぼそぼそしゃべって何を言っているかわからない人だと、
集中して聞かなければいけないので、ちょっとめんどくさい。
聞き取れないというストレスも溜まるかもしれません。

また、声量があることで、録音しても雑音が乗りにくい。
いわゆるマイク乗りのいい声、ということもなります。
声が小さいと、どうしても音量を上げないといけないのですが、
そうすると小さな雑音まで一緒に音量が上がってしまいます。

というようなことから、「いい声」は良い声とされているわけです。

他の声に使い道はないのか

じゃぁ、「いい声」じゃないほかの声に使い道がないのかというと。
そんなことはない。と僕は思いますよ、ええ。

例えば、出川哲郎風の声。
出川さんのあの声って、まぁ、きれいではないですけど。
でもたくさんの芸人さんがいる中であの声が聞こえてきたら、一発で出川さんだとわかる。
しかも、耳に残るような声なので、うるさい中でも聞こえてくる。
それは、芸人としてはかなりのメリットですよね。

ぼそぼそしゃべる声や、天龍風の声なんかでいうと、
確かに何言ってるかわからないからちょっとストレスたまりますけど。
天龍さんは、あの何しゃべってるかわからない感じが逆に面白かったり、人気の理由の一つになったりします。

しゃべりが下手な人がぼそぼそしゃべっていても、
たしかに普段は印象が良くないかもしれませんが、
例えば何か自分の好きな話題になった時だけ急にテンションが上がって「いい声」になったりすると、
あれ、この人こんなに感情豊かな人なんだ!とキャラクター性を感じてもらうきっかけになるかもしれない。

息漏れしすぎてる声は、弱弱しい感じを受けるかもしれませんが、
逆に、ちょっと優雅でセレブな印象を与える場合もあったり、
弱々しくて守ってあげたい!と母性(父性)本能をくすぐるかもしれない。

つまり、どの声も場面によっては「いい声」なんですよ。
使う場所を考えてあげれば、使い道がある。
逆に言うと、「いい声」だけだと面白くない。

アナウンサーのような職業だと「いい声」をずっと使うわけですが、
あれはニュースなどを長時間、視聴者に聞いてもらわないといけないので、
わかりやすい発音で、キャラクター性のあまりない声を使って淡々としゃべっていくのがいいから、です。

歌でも「いい声」がいいのか

しゃべりの声を取り上げてきましたが、
歌う場合でも「いい声」にするのがいいのか。

基本的には、それがいいと思います。
こんな感じ。

ちょっとリバーブかけすぎましたかね。。

そのほかの声でもいろいろ歌ってみました。

先ほどと同じく

  1. ぼそぼそしゃべっているもの
  2. 甲高くしゃべっているもの
  3. 出川哲郎風
  4. 息漏れすぎている系
  5. 天龍っぽい?

という感じです。

どうでしょう。
確かに、聞きやすいのは先ほど挙げた「いい声」のパターンかと思いますが、
それぞれにキャラクターがついていて、これはこれで、こういう表現かな、と思ったり。

spitzの「チェリー」でやったから、かもしれませんが、
別の曲だと、息漏れしすぎてるぐらいがいい感じ、とか、
出川さんっぽくつぶれてる方がいいよね、とか。
そんなことがあるかもしれません。

ちなみに。
いろんな声を混ぜて歌ってみたパターンを、なんとなくやってみました。

んー、だから何だって感じですが。。。
真面目に歌うだけ、よりは、ちょっと面白くはなる気がします。
もうちょっと音楽的に考えて、ここにはこの声がいいな、というのを整理して歌えるといいんでしょうけど、今回は適当に混ぜたのでこんな感じに仕上がりました。

まとめ

ということで、「いい声」ってなんだ、という話でした。

いわゆる、はっきり明瞭と大きな声、というのが「いい声」なんですが、
そうでない声にも色々とキャラクターがあるので、
使う場所を考えればいろいろ使えるんだよ、ということです。

基本は「いい声」を使っておいて、
ここぞという所でいろんなキャラクターを出せると、
変化がつけられていいのかもしれません。

声色に関しては、こちらの記事もどうぞ。

46.声色を変えよう!歌が上手くなるための表現力のヒント

それでは、またー。

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