18.日本語の発音は大丈夫?日本語の歌詞こそきれいに発音しよう

japanese
前回、英語の歌詞の発音について書きました。
一方で、日本語の歌なら、日本語の発音なら大丈夫だよ、と思っている方。
多いのではないでしょうか。

しかーし!

日本人の我々でも、日本語をちゃんと発音する、ということができている人は意外と多くない!
自分で歌ってみてその辺に気づいてもらうためにも、
そしてそれを直してもらうためにも。
今回は日本語の歌を歌う時の発音について書いてみます。



18.1.まずは「あいうえお」

日本語を発音する際、母音をきちんと意識して発音するのが基本です。
まずは「あいうえお」の発音をしっかりやってみましょう。

響きを意識する、という記事は以前にも書いたこちらの記事も参考に。
声よひびけ!響きを意識すると歌がよくなる

口の形をはっきりと「あいうえお」とすること
口の中で声を響かせて前に声を出すイメージ
でしっかりと声を出しましょう。

こんなのはだめですよ、の例。
口を開けずに、もごもごと発音してはいけません。

こんな感じで、はっきりと発音しましょうね。

では、日本語の発音で、特に気をつけたいパターンをいくつか紹介していきます。

18.2.歯擦音のサ行ザ行、破擦音のタ行

サ行やザ行の発音を歯擦音(しさつおん)、タ行(特に「ツ」)の発音を破擦音(はさつおん)といいます。
このふたつ、マイクを通して発音する際に特に気になることばになります。
子音のS(ス)やZ(ズ)やT(ツ)の音を発音する際に、歯の間から空気を通す音がするのですが、この空気の音が多すぎると、マイクが空気の音を拾いすぎてしまい、がさがさした雑音が多くなってしまいます。

発音のポイントとしては、子音のS、Z、Tの発音は力まずに軽く、その後の母音をしっかりと発音することです。

森山直太朗さんの「さくら(独唱)」
特にサビの部分の「さくら」、あるいは「せつなに」「ちりゆく」など、
歯擦音や破擦音に気をつけたい部分がたくさんあります。

原曲の動画は下に挙げるとして、ちょっと、僕もやってみました。
まずは普通の。

ちょっと力んで、歯擦音が目立つパターン。

どうでしょう。下の方は、ちょっとうるさい感じがしますね。
もちろん、気をつけていても多少は鳴ってしまう音なのである程度は仕方ないのですが、
むやみに鳴ってしまうようなら、力みすぎている証拠なので気をつけましょう。

原曲はこんな感じです。

 

女性ボーカルでいくと、「さとうきび畑」
親子で歯擦音がお好きなのですね(チガウ

 

18.3.撥音「ん」

「ん」の発音を撥音(はつおん)といいます。
撥音の発音は意外と難しいです。

口を半開きにした状態で力を抜き、舌を口の上側に付けます。
息を口に通すのではなく、鼻の奥に通すようにして発音します。
力みすぎたりすると、少し「ぬ」が混じったような発音になるので気をつけましょう。

例として、SIAM SHADEの「1/3の純情な感情」。
タイトルからして、「ん」がいっぱい入ってますね。

ちょっと、良い例と悪い例をやってみました。
まずは、良いかな?と思う例。
最後の「ん」が入る「感情」のところ、鼻声みたいになっていますね。。
そこは良くない例だと思ってください。

良くない例。
「純情」の「ん」を力んでいるために少し言い淀みがあるのと、
「感情」の「ん」は「ぬ」っぽい、鼻声みたいな声になっているのがわかってもらえればと思います。

また、GooseHouseによるカバーバージョンの動画があったので挙げておきます。
それほど力まずに、軽くきれいに「ん」を発音しているのがわかってもらえれば。

 

18.4.一度口を閉じるマ、バ、パ行

一度口を閉じてから発音するマ、バ、パ行も難しい発音の一つです。
子音の「m」「b」「p」から母音を発音するまでに、口を閉じて開ける、という動作が必要なので、
少し発音が遅れたり、母音をいい加減に発音しがちになったりします。

「マ」を発音してみました。
まずは悪い例。一度口を閉じてから、しっかり開けていないパターン。

次も悪い例。口を閉じることで、少し遅れ気味に声が出てくるパターン。

しっかり発音できているパターンはこちら。

実際の例としては、B.B.クイーンズ「おどるポンポコリン」
「ピーヒャラピーヒャラ」「パッパパラパー」いずれもパ行のオンパレードです。
特にリズム感が重要な曲だけに、遅れずに、はっきりと発音したいですね。

 

ちなみにこの曲、「ん」も大量に出てきますね。
この人の場合は、少し力んで鼻にかかったような「ん」になってしまっているところがあります。
おどけた雰囲気の曲なので、言葉をはっきり発音しようとしてあえてそういう発音になっているのかもしれません。

18.5.濁音?鼻濁音?ガ行

ガ行は濁点がついているので濁音と呼ばれますが、
普通に「ガ」と発音するのではなく、頭に少し「ん」を入れたような発音を鼻濁音(びだくおん)といいます。
むりやり文字にしてみると「nガ」というような発音でしょうか。

アナウンサーの声の使い分けとしてよく言われるのは、
ふつうの濁音は、「がんばる」とか、「銀座」とか、言葉の頭に付くときに使い、
文中の「あめがふった」等の場合には鼻濁音を使うとよい、とされているようです。

歌の場合は必ずしもそれに限らなくてもいいのかもしれませんが、
発音した時の印象として、鼻濁音のほうが少しやわらかい印象を与えるということを覚えておくといいかと思います。
あとは場面に応じて使い分ければいいかと。

例として。
石川さゆりさん「津軽海峡冬景色」は鼻濁音を使っています。
「つがる」と「ふゆげしき」ですね。

試しに鼻濁音でやってみた例。

濁音でやってみた例。
特に「ふゆげしき」の「げ」がきつく聞こえますね。
こっちの方が逆に迫力がでる、という説もありそうですが。

原曲の動画を見ると、「つがる」は鼻濁音です。
また、「ふゆげしき」は迫力を出すようしっかりと声を出しているので、濁音のようにも聞こえますが、鼻濁音です。
こういう細かいところも、曲調によって使い分けられるといい感じですね。

 

18.6.ちょっと止める音、促音「ッ」

小さい「ツ」、の音のことを促音(そくおん)といいます。
これは発音が難しいというより、扱いが難しい音です。

何が難しいかというと、正しく「っ」を発音してしまうと、その瞬間音が止まってしまい、微妙なリズム感が生まれてしまいます。
言葉をしゃべるだけなら、しっかり「っ」を発音して区切った方がいいのですが、歌の場合はリズム感も大事です。
そのため、ほぼ発音しないか、ごく短く入れる、という歌い方をすることもあり、この辺りは原曲のマネをするのが一番いいかと思います。

例えば、DREAMS COME TRUEの「大阪Lover」
出だしあたりの「間に合った」とか「そっち」は、「まにあー(っ)た」「そー(っ)ち」というように、ほぼ「っ」を発音していません。
サビ(下の動画で1:10あたり)では逆に、「ここへ来てたって」「楽しそうにしてたって」では、はっきり「っ」を発音しています。
Aメロでははっきり「っ」を発音してしまうとリズム感が悪くなるためあえて発音せず、
逆にサビでは、はっきり「っ」を発音することでリズム感を出している、んだと思います。

 

まとめ

日本語の発音に関しては、まずは母音をしっかりと発音できるようになることが重要です。
それから、特に注意したい発音をいろいろと紹介しました。
一語一語の発音にも気を配って、きれいに歌を歌いたいものですね。


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