35.歌を上手く聞かせたい!マイクの使い方の話

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前回、前々回と、マイクの種類と仕組みの話、そして性能の話を書きました。

マイクの種類とその仕組みの話はこちら

マイクの性能の解説(指向性とか周波数特性とか)の話はこちら

今回はそれを踏まえて、マイクの使い方の話をします。



35.1.やってはいけないマイクの使い方

まず、絶対にやってはいけないマイクの使い方を先に書きます。
ミキサーの使い方を解説した際にも同じようなことをちょっと書きましたが。

  • ミキサーの電源を入れたりマイクを抜き差しするときは音量を必ず0にする!
  • マイクはスピーカーに近づけない!
  • マイクテストのために、息を吹きかけたり、たたいたりしない!
  • 風防(グリルと呼ばれるアミアミの部分)は持たない!

ということです。
いずれも、ハウリングさせたり、マイクに負荷をかけたり、すごい大音量の雑音を発生させたりする行為です。

グリル部分を持つのは、ダメ、ではないですが、覆うようにがっつり持ってしまうのはやはりNGです。
たまにパフォーマンスとして持つ人もいますが、PAさんと相談したほうがいいと思います。

グリル部分は、ノイズをキャンセルするように設計をされている部分なんです。
なので、手で覆われて音が入らないようにされてしまうと、いらないノイズが乗りやすくなり、結果ハウリングにつながります。
お気を付けを。

35.2.ライブやカラオケするときに選ぶマイク

ライブするとき、あるいはカラオケなんかで歌うとき。
この場合は一般的には「ダイナミックマイク」を使います。
(まぁ、カラオケの時は選択の余地はありませんが。。)

理由はこちら。

  • ボーカルか振り回したり投げつけたりするから(!)丈夫な方がいい
  • コンデンサーマイクだと音を拾いすぎてしまう

ということです。

1点目は若干冗談ですが、まあステージに運び込んだりするために移動が多くなったり、実際ライブパフォーマンスで動き回ったりはするので、丈夫な必要はあります。

2点目。
ライブ中はボーカルだけでなく、当然ながら他の楽器も大音量で鳴っています。
これらの音を全部拾い始めるとえらいことになります。
ハウリングが止まりません。ロマンティックも止まりません。

ダイナミックマイクは基本的に、近距離の音を、単一の指向性で拾います。
ですので、近くで歌っているボーカルの声だけを狙って拾ってくれるわけです。
これが、ライブにはダイナミックマイクを使う理由です。

ただし、コンデンサーマイクでも、ライブで使えるように設計された機種が存在しますので、その辺は説明書を読んでくださいねー。

35.3.ライブ、カラオケ時のマイクの使い方

マイクには指向性がある、ということを踏まえると、
おのずとマイクの正面から声を出すということの重要性に気づいていただけるかと。

そうです。正面から歌ってください。
特に、超指向性という、音を拾う角度が狭くなっているタイプのマイクでは、なおさらです。
どれだけ動き回っても、マイクはまっすぐに自分の口元を狙っている。
それが大事。

あと、近接効果とよばれる効果が発生することも知っておいてください。
これは、マイクと口の距離が近いほど、低域の周波数帯を拾いやすくなる、という効果です。
ですので、あまりマイクと口が付いてしまうぐらい近づけると、
こもった音になったり、破裂音(バ行)などが妙に大きく聞こえてきたりします。

よくボイスパーカッションの人が、マイクに口をつけて「ブンブンチッ」みたいにしているの、見たことないですかね?
あれは、近接効果をわざと使っているパターンです。

そんな風にわざとやるならいいのですが、知らずにやるとカッコ悪いので、
マイクからは気持ちだけ離れておいてください。
よく言われるのは、握りこぶし分ぐらい離れる、とか言いますが、まあ目安です。
実際に声を出してみて、納得する音を見つけてください。

ちなみに、マイクを離すことをオフマイク、近づけることをオンマイクと言います。
俗に「マイクをオフったほうがいいよ」みたいなことを言うと、もっと離せ!という意味になります。
オフりすぎると、今度は遠くのほうから声が聞こえるような弱々しい感じになるので、それはそれで注意です。
間違っても、マイクのスイッチを探してOFFにするようなことはしないように・・・



35.4.レコーディングするときに選ぶマイク

スタジオに入って、静かな場所でレコーディングする場合。
この場合は一般的には「コンデンサーマイク」を使います。

理由はこちら。

  • 周りが静かなので雑音が入りにくく、繊細な声をしっかりと拾うのに最適

ということです。

ただし、ダイナミックマイクを使っても、別に構いません。
一般的には感度は落ちるのですが、極端に言えば後で音量を上げてしまえばいい、というのと、
曲によってはそのほうが音質的に合っている、という場合もあるからです。

まあでも、せっかくなのでコンデンサーマイク使いましょうか。そうしましょう!(何

35.5.レコーディング時のマイクの使い方

ライブの時のマイクの使い方と、気を付けるべき点は、それほど変わりません。
あとは、レコーディングならではの気を付けるべき点、というか、コツとして。

  • 口元よりも少しだけ上にマイクを配置する
  • ポップガードを活用する

口元よりも上に配置することで、ちょっと上向きに声を出したくなり、声の響きがよくなりやすい、です。
・・・まぁ、この手に乗ってくれない人もいるとは思いますので、必ずしも必須ではないですけどね。

あと、ポップガードというのが出てきましたね。
こんなやつです。

マイクとボーカルの間に、黒い幕みたいなのをおいてるやつ。見たことないですか?
あれです。

これ、何のために存在しているかというと、
ボーカルが歌っている際に息を吹きすぎてしまい、マイクに息がかかるのを防ぐためです。
破裂音(バ行)とか、あとサ行を発音した時など、結構無意識に吹いてしまう人がいます。
そのとき、一瞬ですが「ザッ」という雑音が入ります。
目立つ人は、結構うるさいです。
ということで、そういう雑音を抑えるために、ポップガードはあった方がいいです。

あと、先ほど出てきたマイクの距離を適切に、という話にも絡みますが、
ポップガードをちょうどいい距離に置いておくと、ボーカルがその距離で歌えばいいというのがわかりやすい、
そんな利点もあったりするので、ぜひご活用ください。

まとめ

今回は、マイクの使い方について解説しました。

絶対にやってはいけないマイクの使い方、まずはそれは基礎教養として頭に入れておいてください。

で、ライブやカラオケの時、レコーディングの時に分けて解説してみました。
基本は、マイクの正面から(一番音を拾いやすい角度で)歌うこと。
口との距離は適切に離すこと。

いろいろマイクを使ってみて、こんな音が出てるなー、というのを感じ取ってみてください。


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