46.声色を変えよう!歌が上手くなるための表現力のヒント

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ボイストレーニングをしていくと、
こんな声がいい声ですよ!という、ある種の「理想の声」というのを突き詰めてしまう傾向が出てしまいます。

が、実際に歌で使う声というのは、練習では出さないようにしてた声とか、教えてももらってないような声を使いたくなることが往々にしてあります。

声質、声色といったものが一本やりになってしまうと、なんとも面白みのない歌になります。
今回は、そんな声質、声色について書いてみたいと思います。



46.1.声質と声色

さて、無造作にこの二つの言葉を使いましたが、ちょっとこの言葉の違いを定義してみようと思います。
だいたい似たような意味で使われる言葉ですが、細かいニュアンスがちょっと違うかなと。
僕個人の見解なので、完全に正しい意味かどうかわかりませんが。。

声質とは、
生まれながらに持っている、声の質、ということ。
普段なにげなく会話するときに発生される声の音質です。
ちなみに、「こえしつ」ではなく、「せいしつ」と読むのが正しいです。
会話の中では「こえしつ」と言ってしまった方がわかりやすいですが。

これに対して、声色とは。
なにげなく出る声ではない質の声。
出そうと思って意図的に出すような声の音質です。
ちなみに、「こえいろ」ではなく、「こわいろ」と読むのが正しいです。

例えば、電話に出ると急に「もしもし~」の声が甲高くなる人。
あれが「声色を変えた声」です。

ボイストレーニングはつまり、この声色をどれだけきれいにできるか、
という訓練だと僕は思っています。

46.2.ボイストレーニングをすると声質が変わってしまう?

さて、ボイストレーニングに来る人の中に時々、
「ボイトレで正しいと言われる声を出すようにしていくと、声質が変わって個性のない声になるんじゃないか」と考える人がいます。
が、それは間違いです。

先ほども書いた通り、ボイトレで変化させるのは声色なんです。
いくら声色を変えたところで、もともと持っている声質は変わりません。
もともとの声質があるその上に、きれいな声を出すための声色を乗せる、というイメージでしょうか。

メイクをしても、誰なのかは判別できますよね。
(すっごい厚化粧はわかりづらいですが。。)
同様に、ボイトレしたからといって、誰の声かわからなくなる、というわけではありません。
歌ってる声は別人だね!と言われる可能性はありますが。
ボイトレで声を変える、というのは、そういうことだと思ってもらえればいいと思います。

46.3.声色にはどんなのがあるの?

ちょっと横道にそれた感があるので話を戻しますが、
歌には色んな声を使うのがいいといいますが、声色ってどんなものがあるの?

ということで、ざっくりと分類しますと、

  • 高域が効いてる声
  • 低域が効いてる
  • 息漏れしてる声
  • 息漏れしてない芯のある声(通常いい声といわれる声)

という感じでしょうか。

高域、低域という言い方は一般の方にはなじみがないかもですが、
音の周波数の話です。
高い周波数を含んでいるのか、低い周波数を含んでいるのか。

周波数の話がよくわからない!という方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

36.ボーカリストが理解しておくべき周波数帯のイコライジングの話

んで、それぞれどんな声なのか。
ちょっと僕が声を出してみましたので、聞いてみてください。

わかりやすく極端な声を出していますが、
実際に歌の中で取り入れていく場合には
少しだけ息を漏らす感じ、とか、少しだけ低域を効かせる感じ、とか
もうちょっと微妙な調整で音色を作って試してみてください。

46.4.色んな声色を聞いてみよう

色んな歌手の人が、色んな声で歌っていますので、
いろいろ聞き比べてみましょう。

46.4.1.息を漏らす声、徳永英明「レイニーブルー」

まず、息を漏らして歌っている例から。
徳永英明 / レイニーブルー

 

特にAメロ。リバーブの効果もあいまって、かなり息を抜いているように聞こえます。
でも、サビなど、しっかりと出すところは芯を出してしっかりした声を出しています。

46.4.2.息を漏らす声、八代亜紀「船唄」

女性で言うと
八代亜紀 / 船唄

 

これも同じく、Aメロはかなりの息の抜き具合です。
マイクに息がかかって「ブァ」という音が出る、吹かれ、という現象が出るぐらい吹いてます。
サビなどでしっかりと出すところは芯を出すことができるから、このメリハリが味になるわけです。

46.4.3.高域が効いた声、もんたよしのり「ダンシング・オールナイト」

続いて、高域が効いていて何とも言えない抜け感のある声。
もんたよしのり / ダンシング・オールナイト

 

もんたさん独特の歌い方ですね。
いわゆる、ハスキーボイスです。低域が出づらいため、高域が目立って聞こえるパターンです。

46.4.4.低域が効いた声、秋川雅史「千の風になって」

こんどは逆に、低域が効いていて重厚感のある声。
秋川雅史 / 千の風になって

 

声楽の歌い方はこういう歌い方ですね。

46.4.5.低域が効いた声、鬼束ちひろ「月光」

低域が効いた声、女性版も。
鬼束ちひろ / 月光

 

女性では、こういうどっしり感のある歌い方をされてる人、時々見かけますね。
AIさんや、小柳ゆきさんなど。

まとめ

ということで、声色の話でした。

一音一音、微妙な加減の違う声色を出して表現するのが「歌」です。
表現するのに最適な音を見つけたいものですね。

それではまたー。


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