作ったのにお金がもらえない!?クリエイターの未払いトラブルについて

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こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。

今回は、音楽とお金にまつわる話について書いてみようかと思います。
音楽、というか、ものづくり全般に言える事だけど。

音楽を作って、お金を払ってもらえない場合があるの?という、ちょっと難しい話。



作って売ったのに、お金を払ってもらえない?

なんでこんな話を書こうとし始めたのかというと。
Twitterでそんな話を見かけて、んー、と思ったからです。

非常にネガティヴな内容だという事と、
作曲者側のツイッターを見ただけの一方的な状況なので、
誰が、どういう話をしていたのか、具体的な内容はここでは差し控えときます。
あらましをざっくり言うと。

曲作りを依頼された

曲作りして納品した

お金を払ってもらえない!

という話です。
仕事したのになんでっ!

お金を払ってもらえない理由

お金を払ってもらえない理由。
ツイートしてた人は具体的な理由を書いていなかったので実際のところはわからないのですが、文脈を見ているとおそらく、
お客さん側が作ってもらった楽曲を気に入らなかったから
だと思われます。

曲作りは依頼したけど、気に入らなかった、
あるいは事情によって使う場面がなかったため、その曲が不要だと判断されて、
だからお金も払いたくない、と。

作曲者の方からしてみれば、何度か催促したにもかかわらず払ってもらえない、と。

込み入った事情が、もうちょい細かく何かしらあるかもしれませんが、ざっくり見てる限りではそんな感じでした。

食い逃げと一緒

いや、金払えよ!ってな感じですが。
フリーランスでモノを作る仕事をしてる人は、
多かれ少なかれ、同じようなトラブルに巻き込まれたことがあるかもしれません。

注文した後に、出来上がってきた製品が気に入らなかったから代金を支払わなくていい、
というのは、倫理的に、そして法律的にまかり通るんだろうか。

例えば。
ラーメン食おうと思ってラーメン屋さん入って、
すごいマズいラーメンが出てきたら。
これは、金を払わずに店を出ていいのか?

多分、食い逃げ、になるでしょうね。
倫理的に(常識的に?)考えても、お金を払わない、という選択になることは、まずないのではないかと。

マズいのであれば、もう二度と行かなければいい話です。
その場でお金を払わずに帰ると、やはり食い逃げですよね。

今回の場合はラーメンではなく、曲を作る、という話ですが、状況的には同じことかと思われます。
食い逃げ、というか、作らせ逃げ、というか。

対価を支払うべき理由

金は払うべきだろ、と感情的にも、倫理的に思うのですが、もうちょっと現実的な話をすると。
実際のところ、モノを作るにはそれなりの「原価」がかかっています

ラーメンでいうと、食材の原価、それにラーメン職人の人件費です。

音楽でいうと、作曲家の人件費。
制作に数日やら数週間かかるようなモノなので、
タダで曲が出来上がるわけではありません。

また、曲を作るための音源買ったり、楽器や機材を買ったり、
場合によってはスタジオに入ったりするので、お金も労力もかかるわけです。

もっとつきつめた話をすると、
曲作りができるようになるスキルを身につけるのに、何年もかけて、
場合によっては授業料を払って学校まで出て、
ようやく曲が出来上がってくるわけです。

そこを考えると、作ってもらったけどタダにしてよ、というのはいかがなものか。
ほんとにタダで曲を作りたいなら、自分でやればいいじゃない、という話になります。

注文する側が気をつけるポイント

でも、マズいラーメン作られてもなあ。
と、注文する側は思うかもしれません。

なので、注文する前に、
この人にお願いしたらそこそこ自分の思ってるクオリティで仕上げてくれるのだろう、
ということを見極める
必要があります。

だいたい音楽を作るような人は、
自分の作った曲を公開してポートフォリオのようなものを持っています。

なのでそれを見て聞いて判断したり、
場合によっては世間の評価、レビューなどが書かれていることもあるので、
そこである程度判断ができるかもしれません。

また、自分がどういう曲を作って欲しいのか、を明確に伝えておくのも大事でしょうね。
ヒップホップ的な曲が欲しかったのに、バラード曲が仕上がってきた。。となると、つらいものがあるので。

そんなに極端な間違いはさすがに無いとは思いますが、
ここはポイントとして外せない、という部分は事前に伝えておくべきです。

僕の個人的な意見ですが、
発注者側が作って欲しいポイントを伝えきれていなかった、
というのは、発注者側の怠慢
だと思っています。
「怠慢」というと聞こえが悪いですが、、、
発注者が責任を持って製作者に意図を伝えないと、そりゃあ作る側もわからないよね、と思っています。

これは、僕が作る側の経験が長い(元々10年近くIT屋さんだったので)ために思うことかもしれませんが、
僕自身が発注する側に回っても気をつけていることです。

当たり前と言えば当たり前のことなのかもしれませんが、
こうしたコミュニケーションの不足は、結果的に不幸しか生み出しませんので。

制作する側が気をつけるポイント

逆に、制作側が気をつけるべきポイント。

まずは、先ほどの発注側の逆パターンですが、
できるだけ突っ込んで、どういうものを作って欲しがっているのかを聞いておくこと。

ものすごく気をつける場合は、聞いた内容を議事録にしてメールで送っておいたりするなど、
将来的に忘れても証拠が残っておくようにすることでしょうか。

また、制作の途中段階で、一旦仮作成の物をお客さんに見せて確認するとか。

ITの場合で例えると、各段階ごとに設計書を作ります。
UIがこうなる、プログラムの大まかな構成がこうなる、細かいプログラムの中身がこうなる、
という、各段階の設計書。
これを見せて、こんなものを作るよ、というのをお客さんと認識合わせします。

・・・まあ、効率は良くないんですけどね。
ただ、後からもめないようにするために、だいたいどこの会社でも似たようなことをやっているはずです。

そのまま音楽作りの場に同じやり方が持ってこれるか、と言われると難しいのかもしれませんが、
工程を進めすぎないうちに一旦お客さんに確認する、というのは、
トラブル回避のためにもある程度必要なのかと思います。

あとは、客に文句を言わせないぐらいのスキルを身につけるか。
これはなかなか難しい話ですけどね。。

まとめ

ということで、ものづくりしたけどお金がもらえない!というトラブルの話でした。

多くの場合は、コミュニケーションの不足がトラブルの原因になるので、双方とも気をつけたいものです。

あと、発注する側も、トラブったから金払わねーよ、と傲慢な態度に出るのではなく、まずは冷静にお金は払うべきであることは認識して、
何が不満で、どこをどうしたらお金を払っても満足できるか、制作側と話をするのも大事なことだと思います。

それではまたー。

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