サラリーマン、会社員が退職して個人事業主(フリーランス)に転職する時に必要な手続きやお金の話


こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。

最近、僕の身の周りなり、Twitterなりで、
退職して個人事業を始める、という方がいらっしゃったもので、
そういえば、退職時の手続きってたくさんあって
なんだかややこしいんだよなー、と思いまして。

僕も元々サラリーマン、会社員だったのですが
退職して音楽を始めているわけです。

そんなわけで、僕の経験も踏まえて、
退職時に必要となる手続きをまとめてみたいと思います。



目次

退職時、転職時に必要な手続き一覧

退職時、転職時には色々と手続きが必要です。
大事な手続きをざっと挙げてみると、こんな感じ。

手続き 手続き先
退職の届け出 企業
退職金 企業
確定拠出年金 企業
確定給付企業年金 企業
健康保険 市区町村役場
国民年金 市区町村役場
失業保険 ハローワーク
開業届 税務署

だいたいこれらの手続きを済ませれば、
無事に個人事業主になることができるはず。

それぞれについて詳しく書いていきます。

退職願、退職届、辞表を提出する

まずは、会社に退職の意思を示すところから。

退職の意思を示すためには、会社に以下のいずれかを提出する必要があります。
・退職願
・退職届
・辞表

退職願は、例えば一ヶ月後に退職します、と
少し先の期日を以って、退職する意思を示すための書類です。
会社に承諾されて、退職が決まります。
法律上、会社に承諾された後は撤回ができません。

退職届は、出したその場で辞めます!
ということを宣言するための書類です。
法律上、提出後は撤回ができません。

また、公務員の方や、役職についている方は
辞表を提出します。

いずれかを直属の上司に渡せば、
あとは会社が手続きを開始してくれるはずです。

退職願、退職届どっちがいいのか

退職願、退職届、似てますけど、
どっちを提出すればいいの?という話。

退職願は「辞めさせてください、お願いします」
とお願いをしているのに対して、
退職届は「もう絶対に辞めます」
というのを伝えるものです。

退職願で「お願いをしている」ということは、
会社側から拒否される場合もあるということです。

法律上、退職は労働者側が自由に決めてよい権利を持っているので、
本来は「辞めるぞ!」と言ったら辞めることができます。
が、実際にはそんなに簡単に辞められると企業側も困るので、
慰留や説得を試みたりするわけです。

だったら最初から退職届にしておけば一方的に辞めれられて良いじゃん、
と思うのですが、そこはそれ。
日本人ならではなのか、波風が立たないように退職願を提出するのが一般的のようです。

どうしても辞めたい、
あるいは慰留、引きとめがあまりにしつこい、退職を許可してくれない、
という場合には、退職届を提出して確固たる意志を示しましょう。
法律上、退職の申し入れをしてから2週間で雇用契約が解約になります。

まぁ、いずれを選択するにせよ、まずは直属の上司に相談して
いつ辞めるか、引継ぎ等をどうするのか
をある程度話し合った後に退職願を提出する流れにした方が
何かとトラブルが少なくて済みます。

めんどくさいですが、立つ鳥跡を濁さず、ということで。

退職願、退職届のフォーマット

退職願、退職届のフォーマットは特に決まっていません。
なので、一般的に売られている便箋や封筒に、手書きで書くことが多いです。
こういうやつね。

 

どういう文章を書けばいいのか、というのは
例えばこちらのマイナビのサイトなどを参考にされるとよいかと。

企業の社長あてに、
いつ、誰が辞めます、というのを明確にして、
印鑑を押せば大体いけるはず。

退職金をもらおう

企業にもよりますが、退職する企業が
退職金制度を取り入れているかどうかはまず要確認です。
企業が月々ある程度のお金を積み立ててくれていて、
退職時に渡してくれる制度です。

退職金制度を取り入れている会社であれば、
黙っていても退職時に給付してくれるとは思いますが、
念のため確認を。

勤続年数が長いとそこそこの額が積み立てられているので、
もらえるものはキッチリもらえるように確認しておきましょう。

確定拠出年金の手続きをしよう

年金と同じような制度として
確定拠出年金という制度を採用している会社も多いです。

企業と労働者が、毎月いくらかを積み立てて、
労働者本人が運用方法を決める制度です。
どのファンド、どの定期預金で運用するか、をご自身で選択されたかと思いますが。

退職時には、積み立ててあったお金をどうするか決めなければなりませんが、
そのお金、退職時点ではまだ受け取ることができません
年金ですので。年金として老後にもらえるお金になってます。

で、どうするのかというと。
個人型」の確定拠出年金に移管することができます。

移管の方法は、企業から運用を委託されている運用会社から
「どうしますか?」という連絡が来るはずなので
それに従ってください。

大きく分けると
・移管だけして、それ以上は積み立てずに運用だけする
・移管して、さらに毎月積み立てて運用していく
という2択がとれます。

毎月積み立て続けていくと、その掛け金が控除の対象になるため、
節税としても有効かと。

ただし、移管の手続きをせずに6か月以上たってしまうと、
強制的に「国民年金基金連合会」へ移管されてしまい、
運用もされず、管理手数料等もかかる状態になってしまうので
かならず移管手続きをするようにしてください。

確定給付企業年金をもらおう

もうひとつ、
確定拠出年金と似たような制度で
確定給付企業年金というものがあります。

これも、企業と労働者が出資するもので、
運用会社に任せて運用される年金です。

これに関しては、脱退一時金として退職時に支給されることがほとんどかと思います。
積み立ててきたお金を返してもらえる、ということですね。
多少の手数料は取られてるんだと思いますが。

運用会社によっては、別の運用会社へ移管する手段がないこともないようですが、
あまり一般的ではないらしく、
基本的には一時金としてもらうことになるかと思います。

健康保険を切り替えよう

通常、健康保険は企業ごとの保険組合に加入しています。
個人事業主になる場合は、別の健康保険に加入し直す必要があります。

退職に際しては、次のような選択肢を採ることができます。

  • 任意継続する
  • 国民健康保険に加入する
  • 親や配偶者などの扶養に入る
  • その他の健康保険組合に加入する
任意継続する

任意継続とは、
退職した会社の健康保険を、そのまま継続することができる制度です。

通常、退職する会社から任意継続するかどうかを確認されると思います。
確認されなければ、自分から会社に申し出れば手続してくれるはず。

任意継続をした場合、
退職時の収入に応じた保険料額を支払うことになります。
これにより、任意継続するのか、国民健康保険に変更するのか
どちらが保険料が安くなるかを考えるのがポイントとなります。

任意継続したほうが得かどうかは微妙なところですが、
退職前よりも稼いでやるぜ!あるいは稼げる見込みがあるぜ!という場合は、
任意継続しておいた方が少し安くなることが予想されます。

ただし、任意継続の期間は2年です。
その後は、
・国民健康保険に加入する
・配偶者の扶養に入る
・その他の健康保険組合に加入する
のいずれかを選択する必要があります。

ちなみに。
任意継続した場合は原則的に2年間ずっと継続するのですが、
保険料を納付しなかった月があると、
その時点で資格を喪失します。

その際、資格喪失証明書なるものが送付されてくるはずなので、
それをもって他の保険に加入するようにしましょう。

国民健康保険に加入する

退職してそのまま健康保険を脱退する場合、
あるいは任意継続の期間が終わった場合。
資格喪失証明書」というものがもらえます。

で、それをもって自分の市区町村役所に行って
健康保険の窓口に行けば、国民健康保険に加入することができます。

・身分証明書
・印鑑
・資格喪失証明書

を役所に持って行けば、あとはやってくれるはず。

退職日が確認できる書類(離職票 or 退職証明書)が必要な地域もあるそうなので、
手続きの際はご確認ください。

親や配偶者などの扶養に入る

年収130万円未満であれば、
親や配偶者(三親等内)の扶養に入ることができます。

健康保険料に関しては扶養者が支払うだけになるので、
扶養される側はなにも支払う必要がなくなり、
保険料の節約になります。

収入が少なくなってしまった、
あるいは収入が少なくなる見込み、という場合には
家族の扶養に入るという選択肢をとってもよいかもしれません。

扶養者の勤めている会社に問い合わせてみれば
加入条件や手続きのやり方などを教えてくれるはずです。

その他の健康保険組合に加入する

地域や業種に関する健康保険組合のなかでも、
個人事業主も加入できる保険組合があるようです。

たとえば、音楽をやる場合だとこんな組合もあるみたい。

文芸美術国民健康保険組合

大阪でいうとこんなのも。
(関西以外の地域の方も加入できるみたい)

大阪文化芸能国民健康保険組合

場合によっては「国民健康保険」よりも安くなる場合があるようなので
すでに個人事業を始めている方も、見直してみると良いかもです。

年金を払おう

会社員だと、厚生年金と国民年金に加入しているはずですが、
それを国民年金のみに切り替える必要があります。

市区町村役所に
・身分証明書
・年金手帳
・印鑑
・離職票 or 退職証明書
を持って行って
年金の窓口に行けばやってくれます。

失業保険(失業給付)の手続き

失業をして働き口を探している人への生活費の補填として
いわゆる失業保険というものを受け取れる場合があります。

お近くのハローワークで申請することができますが、
「職を探している間の生活費の補填」という原則があるので、
例えば、

・自営業を始める『準備』をしている
・家事や家業を手伝っている
・次の職を探しているとみなされない

ような人には、失業保険の給付はされません。

詳しくはハローワークに行けば教えてくれますが、少なくとも、
退職してすぐに個人事業を始めよう、と思っている方には給付されません

最初から次が決まっているんだから、そっちで働いて稼いでね、ということです。

最初は就職口を探していたけど、諸々の事情で個人事業を始めることにしました、
という場合であれば給付してもらえます。

開業届を提出しよう

「個人事業主」になる、というのは、
税務署に開業届を提出することで
「個人事業主」と名乗ることができるようになります。

正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」という書類ですが、
お近くの税務署に行ってもらってくるか、
国税庁のホームページからダウンロード、印刷するかして入手します。

必要な内容を記入して、
税務署に提出しましょう。

紙を一枚提出するだけですぐ「個人事業主」になれます。
意外と簡単。

青色申告しよう

個人事業主になると、毎年決まった時期に確定申告をする必要があります。
そのとき、白色申告青色申告という
2つの申告方法のいずれかを選ぶことができます。

白色申告の方が簡単で、
青色申告をするには帳簿を付けて経理計算をして
バランスシートや損益計算書を作ったりして提出する必要があります。

が、青色申告すると、特別控除として65万円の控除を受けることができます!
つまり、実際の収入から65万少なく見積って税金を計算することになるため、
すこし税金が安くなるのですね。

青色申告したい場合は、
先ほどの
「個人事業の開業・廃業等届出書」と一緒に
所得税の青色申告承認申請書
という書類も提出する必要があります。

この書類も、お近くの税務署に行ってもらってくるか、
国税庁のホームページからダウンロード、印刷するかして入手します。

必要な内容を記入して、
税務署に提出しましょう。

帳簿を付けよう

青色申告をする場合は、
収入、支出を「帳簿付け」しておく必要があります。

帳簿を7年間保管しておかなければならないことが義務付けられており、
確定申告時にバランスシートや損益計算書を作成するためにも必要です。

なんか難しそう。。
と思われるかもしれませんが、
最近はかなり簡単に帳簿付けできるソフトが出揃っています。

freeeとか

弥生会計とか

これらのソフトを有効活用してやれば、
最初は戸惑うものの、やればできる感じになります。

多少のお金はかかりますが、月額でも1,000円程度だったりするので、
作業効率を考えるといいコスパなのではないかと。
お好みのソフトを使ってみて下さい。

まとめ

ということで、退職、個人事業主になるのに必要な手続きでした。

必要なものをざっと一通り紹介していますので
これらの手続きを踏めば、とりあえず個人事業主になることはできるかと思います。

会社を辞める
 ↓
退職金などのお金の精算をする
 ↓
健康保険、年金の移管をする
 ↓
開業届をだす
 ↓
仕事をして確定申告する

という流れ。
あとは「仕事をして確定申告する」
を繰り返していくだけです。

必要な手続きがたくさんありますが、
まずはどんな手続きがあるのかを知っておいて、
ひとつずつ対処していけば問題ないと思います。

良きフリーランスライフを!

それではまたー。


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