27.高くていい声が出せる!ミックスボイスのトレーニング方法
前回、ミックスボイスとは何か、という基礎知識をお伝えしましたが、
実際にどうやって練習すれば習得できんだ!
と思われる方に向けて、今回は実際にどのようにトレーニングをすればよいのかをご紹介したいと思います。
実際に体を動かして、声を出してやってみてもらえればと思います。
27.1.やっぱり基本の腹式呼吸
このサイトでも以前取り上げた腹式呼吸。
やはりこれは基本、と思っておいてください。
腹式呼吸の記事はこちら
息を吸うときに、お腹が膨らむイメージの呼吸です。
肩が動かないように呼吸をする、という意識の方がわかりやすいかもしれません。
思ったタイミングで息を吸う、
思った強さで息を吐く、
というコントロールをしやすくなるのが腹式呼吸です。
意識しなくてもできるぐらいになると、基礎ができている、ということになります。
27.2.スケールに合わせて声出し
腹式呼吸ができるとして、実際に声を出して練習してみましょう。
前回の記事にて、ミックスボイスには2つの意味があると書きましたが、いずれの意味においてもスムーズに高い音程の声が出せるというのが目標です。
そのための練習として、スケールに合わせて練習をする、というのがわかりやすいです。
スケールとは、音階の集まり、です。
「ドレミファソラシド」など、適宜選ばれた音階の並びです。
言葉で言うとわかりづらいかもしれませんので、実際の音源を
こちら
に載せています。参考にしていただきながら以下の説明を読んでもらえればと思います。
練習のためのスケールとしてよく使われるものとしては、以下のような種類があります。
- 5トーンスケール
- オクターブスケール
- 1.5オクターブスケール
それぞれ、特徴と使い分けを書きますので、参考にして練習してみてください。
5トーンスケール
ファイブトーンスケールは、音で言うと「ドレミファソファミレド」というスケールです。
この音階に乗せて、「ハ、ハ、ハ、ハ…」などと発声してみましょう。
半音ずつ上げながらやっていきます。
簡単そうに見えて、意外と難しいと言われるのが、このファイブトーンスケールです。
とりあえず手軽にウォーミングアップするとき、
今の声の出し方、状態を確認しておきたいときなどに
使ってみると良いと思います。
こちらの音源では、男声、女声、それぞれ、少し低めかな?という音程から始まり、少し高いな、と思う音程まで上がって、後半は半音ずつ降りてきます。
無理のないところまでで発声を止めておいてくださいね。
オクターブスケール
「ドミソド↑ソミド」の音階で、半音ずつ上がっていきます。
※ド↑は1オクターブ上のド、という意図で書いてます
先ほどの5トーンスケールと違い、一つ一つの音階が少し離れています。
これにより、5トーンスケールよりも少し発声しやすいスケールであるとされています。
かつ、5トーンより早めに高めの音程まで到達するので、出しやすい低めの音域の感覚を持ったまま、高い音域に推移していくことができます。
ということで、高い声を出す感覚をつかむためには使いやすいスケールだと思います。
1.5オクターブスケール
英語で言うとOne Half Octave Scale(ワンハーフオクターブスケール)と言います。
「ドミソド↑ミ↑ソ↑ファ↑レ↑シソファレド」の音階で、半音ずつ上がっていきます。
・・・カタカナで書くとワケが分かりませんね。。少しややこしいので、実際に音源を聞いてみてください。
音域が広く、難しくなりましたが、低めの出しやすい音程から一気に高い音まで上がっていくので、高い声を出す練習としてはより効果的とされています。
27.3.声出しに使う言葉
スケールの音に合わせて声を出すのはわかったけど、言葉は何でもいいの?と思われるかもしれませんが、これも色々あります。
「ハ(Ha)」
一番オーソドックスで出しやすい言葉だと思います。
子音の「H」の部分で少し息を吐き出すことで、続いての母音「a」が出やすくなります。
軽く声出しをするとき、ウォーミングアップ等で使うと良いかと思います。
「ネイ(Nay)」
だいたい汎用的に使われる、高い音を出しやすい言葉です。
高い音に行った際に「ネーネー」となって「イ」をさぼりがちになってしまうので、そうならないように気を付けましょう。
「ウィ(Wi)」
高音に行くと声を張り上げてしまう人は、この言葉で練習すると良いかと思います。
張り上げにくい発音なので、わざとこの発音を使って、張り上げない高音を出す感覚をつかんでみてください。
高い音にいくと「ウェー」に近い発音になりがちなので、そうならないように気を付けましょう。
「グ(Goog)」
これは、「グッグッグッ」と言葉を切りながらやってみてください。
どっしりと構えないと声が出にくい発声で、しっかりと芯のある声を出す感覚をつかみやすい言葉です。
高い音で必要以上にのどを閉めないよう気を付けましょう。
他にもいろいろありますが、とりあえずこんなところでしょうか。
ボイストレーナーさんによっては、生徒さんの状況に合わせて使い分ける方もいらっしゃるかと思います。
私もいろいろやってみたりするタイプです。
まとめ
ミックスボイス習得のための練習法として、スケールに合わせて声を出す、という方法をご紹介しました。
スケールにも、5トーンスケール、オクターブスケール、1.5オクターブスケールなどの種類があります。
発声に使う言葉も、それぞれ特徴があって使い分けができることをご紹介しました。
自分でどれがいいかを選ぶのはなかなか難しいかもしれませんので、「今日はこれ」というように順番にやっていってもよいかもしれません。
いずれにしても、継続して練習することが大事です。
今回ご紹介したトレーニングも使いながら、根気よく続けてみましょう!
補足
この記事は、「スタジオラグへおこしやす」というブログでも掲載していただきました。
よろしければそちらもご覧ください。
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— でんすけᔦꙬᔨボイストレーナー (@densuke_snail) March 9, 2018
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