滑舌と舌根を意識してきれいに発音、発声しよう
こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。
さて、問題です。
今回のタイトル、何と読むでしょうか?
答えは「かつぜつ」と「ぜっこん」です。
今回は、舌が歌に与える影響のお話です。
きれいに発音したい
歌を歌う、それは言葉を音に乗せて気持ちを届けたい、ということですね。
わかります。
ただ、「あの人、なんて言ってるの?」とか言われてしまったら。
もうその時点で気持ちが届いていないということですね。
そんな経験ありませんか?
今でこそ、少し崩して歌う、という歌い方もたくさんありますので、
きれいに発音するだけが歌じゃない、という言い方もできますが、
そこはやはり、基本ができてこその応用。
きれいに発音できてこそ、それを崩してかっこよくすることができる。
私はそう思います。実にそう思います。
ということで、きれいに発音することも歌の基本のひとつという話です。
前回の記事で、「ハヒフヘホ」の声を出してもらいました。
そのときは、口の開け方で響きが変わります、ということに注目してもらいました。
今回、やることは同じですが、注目するポイントは
「アイウエオ」の口をしっかり作ることで、はっきりした発音になる
ということです。
では、やってみませう?
腹式呼吸の姿勢を思い出しながら。
- 「ハ、ヒ、フ、ヘ、ホ」
- 「ア、エ、イ、ウ、エ、オ、ア、オ」
- 「あめんぼ赤いなアイウエオ」
などなど。
アナウンサーさんの練習みたいですが、まさにその通りです。
上に挙げた3つも含めて、いろんな言葉を、口の形に注目しながら発声してみましょう。
「声」の仕組みから考えると、
声は、空洞で響くことで発音が作られる、のですが、
空洞の形を変えると、発音が変わるわけです。
そんなわけで、口の開け方が大事、ということですね。
「声」の仕組み。
声帯が震えることで音が出る、
その音を響かせることで、大きくなったり、発音が変わったりする。
この二つが合わさって「声」になっている、という、基礎知識的な話。#ボイトレ #カラオケ詳しくはこちら。https://t.co/JWGVWuyg9V pic.twitter.com/6Vb58ZH45O
— でんすけᔦꙬᔨボイストレーナー (@densuke_snail) March 2, 2018
声を大にして言いたい
声を大にして言いたいことがあります。
それは、
声を大にしましょう、ということです。
はい、大にしましょう。
さきほどの、「ハ、ヒ、フ、ヘ、ホ」などの発音をしながら、
今度は以下のポイントに注目してください。
- ひとつ発音するごとに、おなかがグッとしぼむ感覚
- 口の形を保って
- 口腔内を広く開けて響かせるように
- 遠くの人に声を届けるようなイメージでやってください
です。
これまでやってきたことを、複合的にやっている感じですね。
1番は、腹式呼吸ですね。発音に際して、息をしっかりと吐く、
もっと言うと、横隔膜で息を押し出す、そんなイメージです。
2番は、口の開け方で響きが変わる、という点ですね。
3番。実はここで「舌根」が登場します。
つまり、舌の根っこの部分ですね。
これまで、口を大きく開けるとよく響く、ということを書きましたが、
それだと「ウ」とか「オ」のときどうするんだよ、とか
口を大きく開けすぎてノドが詰まったり、オエってなったりするんだけど、とか。
そんなことを感じてたりしませんでしたか?
ポイントは、「口腔内」に空洞を作る、です。
このときに舌根に注目します。
舌の根もとを、下に押し下げるように、下げてみてください。
すると、口とのどの間あたりに空洞ができます。いわゆる「のどちんこ」のあたりですな。
下ネタじゃん(*ノ ノ)ヤダー。(違う
正式名称は「口蓋垂(こうがいすい)」といいます「のどちんこ」。
わかりにくい方は、あくびしたときのイメージをしてもらえればいいと思います。
口の奥が開いている感じ、わかりますか?
あまり力みすぎると、舌がつりそうになるのでご注意くださいね。
で、この舌根の動かし方によって口の中の空洞の形が変わるわけです。
それが、発音のポイント。
口の開け方と発音の関係については、
こんな絵でまとめてみました。
しゃべりも歌も、発音は「口の開け方」と「舌の位置」が基本、という話。
「母音三角」という考え方を参考にして、思ってる以上に口、舌を動かすのがよいです。(不自然なほど動かすのは逆に良くないですが)#ボイトレ #カラオケ詳しくはこちら。https://t.co/Nll9KYOX25 pic.twitter.com/7aVFM3sNlg
— でんすけᔦꙬᔨボイストレーナー (@densuke_snail) March 6, 2018
では、舌根を意識しながら
- 「ハ、ヒ、フ、ヘ、ホ」
- 「ア、エ、イ、ウ、エ、オ、ア、オ」
- 「あめんぼ赤いなアイウエオ」
やってみてください。
このように、一つの語をしっかりと大きく発音することを
俗に「アタックを当てる」と言ったりします。
リズム感を出すときや、曲想に合わせた表現をする際に使うこともあるので
基本的なテクニックとして押さえておきましょう。
いろんな舌トレーニング
さて、舌を動かすにも、舌が緊張していたらうまく動かせません。
ということで、舌関連のトレーニングをいくつかご紹介します。
全部やんなくてもいいと思いますが、
1日に1回、どれかを選んでやってみるとかするといいかも。
- リップロール・タンロール
一番一般的なトレーニング法です。くちびるも入ってきましたが一緒にやっちゃいましょう。
くちびるをブルルルルってするのがリップロール。
舌をトゥルルルルってするのがタンロールです。
くちびる、舌の力を抜いて、息を強めに吐くといい感じです。
呼吸法のトレーニングにもなります。一石二鳥ですね!
リップロールに関しては、こちらの記事でも
くわしく紹介しています。
- べーってして右左
舌を、もう無理って思うぐらいべーってして・・・
そのまま、舌を右に動かして止める。
そのまま、舌を左に動かして止める。
舌を元の位置に戻します。
そんな感じです。数回繰り返してみましょう。
職場でやったら上司に怒られるので、人目に付かないところでやりましょう。
- 舌なめずり
歯と下唇の間に舌を入れて、
力を入れながら、ゆっくり左右に動かします。3往復ぐらい。
歯と上唇の間でもやります。
職場でやったらもごもごして気持ち悪いので、人目に付かないところでやりましょう。
他にも、トレーニング方法をまとめた記事もあります。
こちらもどうぞ。
まとめ
滑舌よく、はっきりとした発音をするには、口の中、とりわけ舌の動きが重要です。
舌のトレーニングも取り入れながら、
しっかりと発音できるように意識してみましょう。
それではまたー。
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— でんすけᔦꙬᔨボイストレーナー (@densuke_snail) March 9, 2018
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