「消費税の転嫁拒否等に関する調査」とかいうのが来たので、改めてフリーランスの消費税について調べてみた
こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。
今回は、フリーランスと消費税について。
消費税の転嫁拒否等に関する調査
中小企業庁、というところから、
「消費税の転嫁拒否等に関する調査」という書類が届きまして。
こんなやつです。
ほんとはもうちょい何枚か書類入ってたけど、一部だけ。
これ、なにかというと。
中小、個人でやっている事業者が、
お客さんからお金をいただくときに
消費税分を上乗せして請求するのを、お客様から拒否されてませんか?
という調査のようです。
回答は任意、と書いてあるので、必ずしも回答する必要はないようですが、
ちょっと気になりまして。
消費税って、そういえばどうなってるんだろう?
と思ったので改めてちゃんと調べてみました。
国内の取引は、基本的に課税対象
国税庁のWebサイト(ソースはこちら)には、このようにあります。
消費税の課税対象は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡、貸付け及び役務の提供と外国貨物の引取りです
まぁ要するに、
基本的にほとんどの取引は消費税の課税対象です。
なので、例えば僕みたいに、
Web開発の仕事、ボイストレーナー等の音楽関連の仕事
なんかをやっている人であれば、
- Webサイト制作料
- システム開発料
- ボイトレレッスン料
- 楽曲制作料
など、いずれも消費税分を上乗せして請求しても良いものになるわけですね。
一部、非課税になる取引
(土地や有価証券の売買など。詳しくは国税庁のWebサイトへ)
あるいは、
国外のお客様にモノを売る場合は不課税
(ソースはこちら)
という例外もありますが、
基本的には、国内の取引はだいたい消費税の課税対象になる、ということになります。
事業者の納税は、売上1,000万を超えてから
で、お客様から頂いた消費税はどうするのかというと、
もちろん納税する必要があるわけですが。
売上高が1,000万を超えない事業者は、納税を免除されます。
稼ぎが少なければ払わなくていいよー、ということ。
国税庁のWebサイト(ソースはこちら)にも明記されています。
というわけで、僕のような零細個人事業主は、消費税を納税する必要はありません。
ラッキー!
納税しないのに、消費税上乗せしていいの?
消費税、納税しないのに、
消費税8%だか10%だかを上乗せして請求していいのか、というと。
請求することには全く問題ありません。
なぜなら、「取引は課税対象になる」という決まりがあるからです。
で、それとはまた別の話として「売上1,000万以下の事業者は免除」ということ。
金銭のやり取りに税金がかかることと、
事業者が納税するかどうかの話は、別問題です。
また、例えばシステム開発をするにしても、
音楽制作をするにしても。
事業者側としては、仕入で購入するモノに消費税がかかっているわけです。
たとえば、パソコンを買ったり、
パソコンのソフトを買ったり。
そこらへん、消費税分も支出になっているわけですね。
そういう意味で、支出した消費税分を取り戻す、という考え方もあるようで。
いずれにしても、正当な対価として消費税分を上乗せさせていただく、というのが
消費税法としての正しい流れ、ということになります。
意外とちゃんと消費税分がもらえてない?実際の事例
実際のところ、消費税分、もらえてるんだろうか。
実際の僕のお仕事の例などで、ネット上のサービスとか、報酬の契約等を調べてみました。
クラウドソーシング系の例:消費税上乗せ計算あり
ネットでお仕事をもらえるサービスとして、
クラウドソーシング系のサービスはたくさんありますね。
このあたりのサービスでは、
見積額を入力すると、自動的に消費税分を上乗せして計算してくれるようになっています。
消費税分がいくらか、というのも明示してくれる感じ。
わかりやすいですね。
AudioStockの例:消費税上乗せ計算あり
今回のこの記事を書き始めてから、
そういえば僕、昔ひそかにAudioStockに音源販売出してたなぁ、
ということを思い出しました。
こちらです。
ちょっとやってみよう、と思ってだいぶ前に上げていたものです。
リンク先を見ていただくとわかる通り、
価格表示が2,160円ということで、8%の消費税がかかってます。
音楽素材の販売でも消費税分を上乗せして、お客様に請求しています。
ココナラの例:消費税分なし?
一方。
僕、「ココナラ」というサイトでも、ボイトレサービスを販売してます。
こちら。
これ、いままで気づいてなかったんですが、
消費税抜きの価格が表示されているんです。
公式のヘルプページにも記載されていますが、税抜き価格です。
で、しかも。
1,000円の売り上げから、25%の手数料が引かれるのですが。
手数料がかかるのは仕方ないとしても、
その手数料に8%の消費税分が上乗せして取られている、ということに気づきました。
なので、1回の売り上げで、
1,000円 – 250円(手数料25%分) – 20円(250円の8%) = 730円
が僕の手元に残ります。
・・・これ、どうなんだ・・・?
消費者から消費税分頂いていないのに、事業者だけが消費税をとられている?
もちろん、手数料も「取引」ですから、
そこに消費税が乗っかるのは理解できます。
が、そもそもの売値が税抜き価格。
これは、サービスとして、いいのか??
ボイストレーナー契約の例:消費税分なし?
具体的な社名等は出しませんが、
実際に僕がボイストレーナーとして業務委託契約を結んでいるところ。
2つほどあるんですが、両方とも契約内容的にグレーで。
報酬額に消費税が含まれているかどうか明記されていないです。
たぶん、含まれてない。
おそらく、こういう例って多いんじゃないかと思うのですが、
お互い認識不足で、消費税が考えられていないケースかと。
(意図的に書いてない悪質な場合もあるかも・・・ないと信じたいけど)
というか、僕もこの機会に色々調べてみて、
どうやらこれは消費税が抜け落ちてるのでは?
と気づくきっかけになりました。
こと、ボイストレーナー、あるいは音楽関係の講師をされている方、
または、音楽関係以外でも、インストラクターのような業務をされている方。
たとえば1レッスン1,000円などの形で金額を取り決めていることが多いかと思いますが、
それ、消費税課税対象かと思われます。
税込みで1,080円もらってもいいはず。
もし、「雇用契約」を結んで「給与」として受け取っている場合は
「取引」ではなくなるので、消費税は課税対象ではありません。
が、「業務委託契約」で「報酬」として受け取る場合、
これは「取引」になるので、消費税は課税対象です。
1レッスンいくら、という契約の場合、
基本的に「雇用契約」であることはあり得ないと思われるので、
消費税課税対象の取引になるはず。
お心当たりのある方、チェックしてみてはいかがでしょうか。
・・・というか、俺、まちがってねぇよな?(feat.星川さん)
間違ってたらご指摘お願いしますエラい人!
まとめ
ということで、フリーランスと消費税についてでした。
いや、僕の実際の取引例で、消費税もらえてないケースがあるとは思いませんで。。
ちゃんと調べてみるもんですね。
とはいえ、契約してしばらく経っているものを、
急に「8%値上げしてよ」とはずいぶん言いづらいもので。。
こういうのは、契約時にきちんと確認しておくのが良いな、と思いました。
たかが8%、されど8%です。
ほっとくと、将来的に10%に上がる場合にも話がややこしくなりますのでね。
皆さんもお気を付け下さいませ。
それではまたー。
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— でんすけᔦꙬᔨボイストレーナー (@densuke_snail) March 9, 2018
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