【歌声解説】ONE OK ROCK Takaさんの歌い方、歌唱力を解説


こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。

今回はONE OK ROCKのボーカル、Takaさんの歌い方を解説してみようと思います。

森進一さんと森昌子さんの息子さんです。
若い頃にはジャニーズに所属して、NEWSのメンバーだったことも。
いまの雰囲気はジャニーズアイドルとはだいぶ違う感じですが。

近頃は、日本国内というよりも海外での活動が多いイメージがあるONE OK ROCKですが、
日本国内でも若者を中心にファンが多いですね。

そんなONE OK ROCKのボーカル、Takaさんの歌声解説。



完全感覚Dreamer

では聞いてみます。
ONE OK ROCK「完全感覚Dreamer」

 

ONE OK ROCK Takaさんの歌唱力1 シャウト!

出だしからいきなりですが、
「So!!」のシャウトですね。

声帯が締まっているところに、必要以上に息の圧力をかけて震わせると
ノイズがかったような、ガラガラっとした音が乗った声になります。

出だしの「So!!」のような掛け声はもちろんのこと、
メロディの中でもときおり、アクセントとして出てきます。

「Now my time is 『Up』your game starts my heart moving
『Past』 time has no meaning…」

『』を付けたところですね。
「So!!」ほど目立ってはいませんが、
リズム的に、流れ的に、ここで一発かましとこう、
というところで、軽くシャウト気味の声にしています。

こういう変化を付けることで、
飽きさせずに聞かせることができるわけです。

ONE OK ROCK Takaさんの歌唱力2 瞬間的に狙った声を出す

狙った音程、狙った強さの声を、
狙った瞬間に出す、というのが、意外と難しいことで。

どうしても音程、強さを探りながら声を出し始めてしまうので、
ほんの一瞬ですが、声の出だしにもたつきが出がちです。

Takaさんの場合、声の立ち上がりがしっかり早い、
というところが強みのひとつかと思います。

ちょっと、僕もやってみました。
前半は声の立ち上がりが早いパターン、
後半は、ちょっともたついているパターン。

ちょっと後半は大げさにやってる部分もありますが。
「Past time」のところなんかは、ゆったりとしゃくり上げていますね。
ここまで如実な人はなかなかいないとは思いますが。

声の立ち上がりが早いと、リズムへのノリが良くなります。
逆に遅いと、ノリも重たくなります。

特にこういったアップテンポな曲、激しい曲などでは
重たい声を出してしまうとついていけなくなるので
狙ったときに、狙った声を出す!というのが大事。

ONE OK ROCK Takaさんの歌唱力3 高音!

Takaさんは、かなり高音まで出せるシンガーさんです。

特にこの曲は高い。
サビ終わりの1:30あたりのフレーズ。
「あればあるで聞くが今は hold on!」ですが。

「hold」のところ。
hiEまで上がっています。

ここまでくると、どうやって出すんだとかいう話ではなく、
なんというか、気合いやな、という感じです。
ボイストレーナーの発言としてどうかと思いますが。。

この高音だと、声帯がかなり狭くなっている状態なので、
息の力がかなり必要になります。
「思い切って出そう!」という意識でないと、
勢いが足りなくて声にならない、ということが起こりえます。

なので、ある意味「気合い」で出す、というのは
あながち間違いではないと思っています。

高音を出すコツに関しては、こちらの記事もどうぞ。
高い声が出したい!高音を発声するコツ
高音が安定しない人のためのトレーニング!裏声も地声も鍛えよう

ちなみに、ライブ映像などを見ると、
本人ですら細い声になっていたり、少しキーを下げていたりして
かなりしんどい所なんだということがうかがえます。

こういう箇所を上手く「逃げる」というのも大事なことです。
失敗して、のどをつぶして、ライブが続けられなくなる、
というのが一番ダメなパターンですからね。

余談:最近のONE OK ROCK

最近は海外での活動が多いようで、
海外の楽曲の雰囲気が大いに漂ってきています。

例えば、「We are」という曲。

 

例えばボーカルの処理にしても、
リバーブやディレイのかかり方から、
コーラスで思いっきり音を重ねる感じとか、
2:40あたりからのボコーダーっぽい声の感じとか。

日本の楽曲でもやらないことではないと思いますが、
全部合わせて「洋楽っぽい」感じになっています。

でも、ONE OK ROCKが日本でやってきた雰囲気を
どこかに残しつつの、洋楽っぽさへの変化。
上手く海外のテイストを取り込んだONE OK ROCK、という感じがします。

これからますます活躍の場が広がっていくといいですね!

まとめ

ということで、ONE OK ROCK Takaさんの歌声解説でした。

森進一さん、森昌子さんの、歌謡曲の歌い方とは違って
ハードなロックの歌い方ですが、
さすがの歌唱力ですね。

シャウトなどの細かい技も乗せつつ、
ハイトーンな音域までカバーできる。
この歌声が、ONE OK ROCKの人気の理由のひとつであることは間違いないと思います。

マネをして歌いたい!という人にとっては、かなりハードルが高いです。
特に高音を頑張って練習しないといけませんが、
頑張ってカッコいい歌い方を目指してみて下さい。

それではまたー。

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ご意見、質問はこちらからもどうぞ
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6 thoughts on “【歌声解説】ONE OK ROCK Takaさんの歌い方、歌唱力を解説”

  1. 綾瀬 says:

    気になったので質問させてください。
    TheChainsmokersの女性の方はサビの部分でも地声なのでしょうか?それとも、高音域に合わせて、少し声を変えてるのでしょうか?サビの部分の声がよりハスキーになったというか、そんな感じがします。

    それと、ハスキーボイスとシャウトどちらも同じですか?
    長くなりました。

    1. densuke says:

      コメントありがとうございます。

      TheChainsmokersは、例えばこちらの動画などでしょうか。
      https://youtu.be/PT2_F-1esPk

      TheChainsmokers自体は男性二人組なので、
      綾瀬さんの言われている「女性の方」というのが
      この動画で歌っている女性のことかどうかはわかりませんが。。

      一般的に、低音、高音で声の出し方が微妙に変わるので
      声質が少し違うように聞こえるものです。
      まったく同じ音質で、全音域を行ったり来たりできるものではないと思います。

      ハスキーボイスは、日本語でいう「しわがれ声」です。
      息を多めに吐いて声帯を必要以上に震わせることで
      ノイジーな音で歌っている「歌声の状態」を指すのが一般的です。

      なので、「あの人の声はハスキーだね」とは言いますが
      「ここにうまくハスキーボイスを入れたね」とはあまり言いません。

      一方、シャウトも、声の出し方としては似ていますが、
      より大声で、勢いをつけて、
      ある特定の場面に限って「Ahhh!!」と叫ぶような声を出すことを指します。
      一瞬の間だけ叫び声を出す「テクニック」です。

      なので、「あの人の声はシャウトしてるね」とは言いません。
      「ここにうまくシャウトを入れたね」と言います。

  2. 綾瀬 says:

    分かりやすくありがとうございます。その動画です!もう少し詳しく曲名等記載して入れば分かりやすかったですね、探させてしまったようですみません。(´-`)
    関係ない質問になります申し訳ありません。
    私はアーティストを目指しているんですけど、楽器など全く触ったことがありません。でんすけさんはボイストレーナーをなさっているということでアドバイス等ありましたらお願いします。

    1. densuke says:

      アーティストといっても、目指す姿は人それぞれだと思います。
      まずはそこを明確にしましょう。

      シンガーになりたいですか?
      楽器が弾きたいですか?
      両方やりたいですか?
      どんな方向性を考えてますか?
      まずはそこが明確でないと、何をしていいかわからないので。

      方向性が決まれば、
      それに向けてやることを細かく考えることができます。
      まずはそこから。

  3. 匿名 says:

    音域は問題ないのですが、takaのようなハスキーな声が訓練して出せるようになりたいです。どうしたらよいのでしょうか、漠然とした質問で申し訳ありません。男です。

    1. densuke says:

      ご質問、ありがとうございます。

      ハスキーボイスでは
      声帯の締め具合のコントロール(専門用語で言うと声門閉鎖のコントロール)
      が重要になってきます。

      エッジボイスと通常の声の切り替え、
      ささやき声と通常の声の切り替えを
      繰り返して練習してみると良いかと思います。

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