【歌声解説】ポルノグラフィティ岡野昭仁さんの歌唱力を解説


こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。

今回はポルノグラフィティの岡野昭仁さんを取り上げてみたいと思います。

昔は「アキヒト」名義だった気がするけど、
最近は「岡野昭仁」名義っぽいですね。

ポルノグラフィティといえば。
広島の因島出身のバンド。
デビュー曲の「アポロ」が印象的で、
その後もヒットを重ね続けて現在に至っています。

略して「ポルノ」って言っちゃうとエロそうですが、
街中で堂々と「ポルノ」って言っても許されるのはポルノグラフィティが存在しているおかげだと思います。
そういう意味でも罪深い偉大な存在ですね。

そんなポルノグラフィティ、岡野昭仁さんの歌声解説。



キング&クイーン

では聞いてみます。
ポルノグラフィティ「キング&クイーン」

 

ポルノグラフィティ岡野昭仁さんの歌唱力1 高音が響く声

岡野昭仁さんの歌声の一番の特徴は、高音を出した時の響きの良さ。

鼻筋から鋭く突き通ってくるような声。
とくにサビの高音部分で特徴を増す、耳に残る声です。

最高音が
1:14あたりのサビのフレーズ
「あこ『が』れていたみ『ら』いに」
の『が』『ら』あたりがhiAです。(音名についてはこちら
その後にもいくつかhiAが出てきます。

ちなみに、メジャーデビュー曲の「アポロ」も
最高音はhiAのはず。
「『ぼ』くらの産まれてくる 『ず』っとずっと前にはもう」
ですね。

この高音の突き抜け感がポルノのボーカルのキモだと思われますが、
デビュー当時からその強みがブレずに続けられている、というのが
すごいことだと思います。

ポルノグラフィティ岡野昭仁さんの歌唱力2 声の瞬間的な立ち上がり

岡野昭仁さんのもうひとつの特徴は、
声が瞬間的に立ち上がってくる、ということ。

高音を出すとき、やはりしんどいので、
どうしても少し「しゃくり上げ」たくなるもの。

例えばこんな感じ。
前半が「しゃくり上げている」パターン、後半は「しゃくり上げない」パターンです。

しゃくり上げたほうは、ゆったりと高音に向かって上がっていき、
聞く側を煽り立ててくるような印象を受けます。

一方、しゃくらない方は、一気に高音が出て、
爆発力のある力強さを聞かせてきます。

先ほどの「高音が突き抜けてくる感じ」というのは、
このしゃくり上げない歌い方にも起因
しています。

どっちが良い悪い、という話ではないですが、
しゃくり上げずに一気に高音を出す方が、
より力強く声を出さないといけなくなります。
なので、歌う側としてはちょっとしんどい歌い方でもあります。

岡野昭仁さんは、終始この「一気に高音に上がる歌い方」を通しているので
力強さが前面に出てくるとともに
一曲を通して一貫性を感じられることで、聞いていて気持ちいいのだと思われます。

ポルノグラフィティ岡野昭仁さんの歌唱力3 特徴的なフォール

もうひとつの特徴、
終わり際の特徴的なフォール。

1:32あたりの「我らこそキング&ク『イーン』」
2:37あたりの「我らはもうキング&ク『イーン』」
後半の方がわかりやすいかも。

岡野昭仁さん、割とこのフォールを多用しますが、
終わり際だけ、息を吐きながら、なだらかに音程を1オクターブ落としていきます

息の吐き具合、
なだらか具合、
ビブラートのかかり具合、
最後に着地する音程、
このあたりでフォールの聞こえ具合が変わってきますが、
このフォールが聞こえてくると、
あぁ、ポルノグラフィティだな、という感じがしてきます。

ポルノグラフィティ岡野昭仁さんは歌が下手、だと?

たまーに、
「ポルノグラフィティは歌が下手」という議論を見かけるんです。
ネットでも、あと、昔の僕の友人にもいたなー。

おそらく、なんですが、
「一気に高音に上がる歌い方」をしていることもあって、
歌い方がまっすぐすぎて、悪い言い方をすると「棒読み」っぽく聞こえるのが
「下手」だと言われる原因なんじゃないか、と思うのですが。

それはねー。わかってない。

先ほども書いた通り、
「高音の突き抜け感」の爽快さを聞くのが
ポルノの聞き方なんだよ。
ほんと、素人にはわからんのですよ(誰だよ

その歌い方を一曲通してできるだけの体力と、
40歳を超えても変わらない愛の形探してる感じと、
それがポルノグラフィティのすごさです。

歌ってみるとわかるんですが、
あの歌い方、結構難しいんです。
「一気に高音」って、なかなか出せないし、しんどい。

それを考えるだけでも、
ポルノグラフィティ、岡野昭仁さんが歌が下手だとは
僕にはとても思えないんですよ。

まとめ

ということで、ポルノグラフィティ岡野昭仁さんの歌声解説でした。

突き抜けるような高音、
それを瞬間的に立ち上げるパワー。
それを一曲通して続ける体力、
そのあたりが岡野昭仁さんの歌唱力です。

考えてみれば、
ボーカルとギターの二人組って、B’zみたいですね。
どちらのグループも一線で活躍し続けていて、素晴らしい限りです。

年齢を重ねても衰えを知らない歌声を
これからも聞かせていただきたいと思っております。

それではまたー。

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3 thoughts on “【歌声解説】ポルノグラフィティ岡野昭仁さんの歌唱力を解説”

  1. 匿名 says:

    すみません、キング&クイーンの歌詞は「憧れていた未来に」ではなく、「憧れたその未来に」です、、、

    解説ありがとうございました!昭仁さんのすごさが改めてわかりました!

    1. densuke says:

      コメントありがとうございます!遅レスですみません。

      歌詞、間違えてましたね。。。確認不足でした。気を付けます。

  2. くれはし says:

    こんにちは。TwitterのRTがきっかけでこの記事を拝見しました。
    他の歌手の方の解説もいくつか読ませていただきましたが、曲を聴いて感じている印象を
    言語化してもらえてスッキリしました!面白かったです。

    もしよろしければ、以下の方の解説も読んでみたいです。
    ・エレファントカシマシ 宮本浩次さん
    ・aikoさん
    ・藤原さくらさん

    検討してくださると嬉しいです。よろしくお願いします。

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