ちゃんと話を聞いてもらえてる?相手に飽きさせない話し方、教え方


こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。

自分が話をしているとき、
何かを教えているとき、
相手が飽きてしまって話きいてねーな、ってこと、ありません?

僕も、ボイストレーナーなのでね。
相手と話をするわけなんですが。
あ、いま飽きてるな、とか、わかるわけです。

なんで飽きてんだよ!
俺に興味ねーのかてめー!
と思うかもしれませんが。

怒っていても仕方ないので。
どうすればいいんだ!
というのを考えてみたいと思います。



話し方、教え方次第で人は飽きてしまう

なんで人の話を聞いてるときに飽きちゃうのか、という話。
まぁ、要はつまんないから、なんですが。
もうちょっと具体的に「つまんない」の理由を考えてみると
こういうことだと思うのです。

  • 難しすぎてついていけない
  • 簡単すぎて聞く必要がない
  • そもそも話題に関心がない

はい。
それぞれ、もうちょっと詳しく考えてみます。

難しくてついていけない話し方、教え方

難しすぎてついていけなくなると、
やはり、聞く気にならなくて、話に飽きちゃいますよね?
そんな経験、あると思います。

例えばボイトレの例で言うと。

「腹式呼吸は腹斜筋と横隔膜の動きで肺の容積を増減させることで
空気の出入りを制御して呼気、吸気を行っています」
「輪状甲状筋が収縮することで甲状軟骨が下がり
披裂軟骨が後方に移動することで声帯靭帯が引かれ、高い音が出ます」

というような説明をされると。
知ってる人はいいですが、知らない人からすると
え、ちょ、日本語でお願いします・・・となりますね。

まぁ、腹式呼吸の仕組みと、声帯の動きを詳しく説明しているだけ、
と言えばそうなんですが、
あまりにも初心者を寄せ付けない説明はやめた方が良いです。
もちろん、熟練者には難しい話をしても大丈夫ですが。

気を付けなければならないのは
以下のようなこと。

  • 相手のレベルを考えて話をする
  • できるだけ基本的な内容から積み上げて話をする
  • 専門用語をできるだけ使わない
相手のレベルを考えて話をする

相手の理解度を探りながら話をするのは大事です。

ボイトレで例えると、
できるだけ事前に
「ボイトレって通ったことある?」とか、
「どんなことを調べたりしたことがある?」とか、
質問をして、相手のレベルをざっくりと探ってみるのも大事かと思います。

また、相手にとって難しい話である場合は、
話をしている間に難しそうな表情をされたりします。
うなずきながら聞いてたのが、反応がにぶったりとか。

なので、その都度、
わからないところがあったのかを確認したり、
別の言い方で説明できないかを考えながら
話をすると良いかと。

できるだけ基本的な内容から積み上げて話をする

「相手のレベルを考える」と少し似ていますが、
知らないことを「すっ飛ばして」話をしないこと。
そうしないと、聞き手にとっては難しい話になってしまいます。

先ほどのボイトレの説明でいうと。
「腹式呼吸」って急に出てきたけど、なんの話?
って、なりませんか?

歌を歌うには、呼吸が必要ですよね。
息を吐き出すときに声が出るのだから。
で、呼吸をするにも良い「型」があって、
それが腹式呼吸と呼ばれるものです。

んで、腹式呼吸って何かというと、腹斜筋が・・・
という流れが自然ですよね。

できるだけ勝手に説明をはしょらないこと。
基本的な内容から積み上げるように説明しないと
「難しい話」になってしまいます。

専門用語をできるだけ使わない

専門用語、難しい言葉をできるだけ使わない
というのも大事なポイント。

先ほどのボイトレの説明で出てきた用語で言うと
「腹斜筋」とか「横隔膜」とか「輪状甲状筋」とか、
まずどこにある筋肉なのか、
どういう動き方をするものなのか、
知らない人は知らないわけです。

なんとか筋やらなんとか筋やら、筋肉ばっかでわからん!
ってなりますもんね。

「腹斜筋」は脇腹あたりに斜めに入ってる筋肉。
「横隔膜」は肋骨の下あたりを膜のように覆ってる筋肉で外からは見えません。
で、それらの筋肉が具体的にどう動くから・・・
という説明をしてあげればわかりやすい。

あるいは、別の言葉で説明するとかも大事。

「サードパーティのメンバーをアサインしようよ」
みたいに言われると「はぁ!?」となる人もいるかもしれません。
そんなときは
「外部の会社からできる人を派遣してもらおうよ」
と言いなおしてみればいいわけです。

簡単すぎて聞く必要がない話し方、教え方

話に飽きてしまう理由、2つ目。
簡単すぎて聞く必要がない場合。

例えば、ボイストレーニングを受けに来た人に、

「ボイトレとは、ボイストレーニングといって、
ボイスは日本語で声、トレーニングは訓練。
つまり、声を訓練するということです。
訓練をすると言っても、軍隊のような厳しいことをやるわけではなく
過酷な筋力トレーニングをするということでもないですが、
英語でボイストレーニングという言葉で呼ばれているので
日本でもボイストレーニングと呼ばれているんですね。
ボイスは、正確には「ヴォイス」という発音で・・・」

と説明しだしたら、どうでしょうか。

「ボイトレ」が「ボイストレーニング」であることぐらい知っとるわ!
あと、英語なのも知っとるわ!
あと、「V」の発音が「ヴ」とか今どうでもええわ!
やめさせてもらうわ!
どうも、ありがとうございましたー。

そうならないためにも、
以下のようなことを気を付けるのがよさそうです。

  • 既に知っているかどうかを見極める
  • 同じ話を何度もしない
既に知っているかどうかを見極める

前述した、難しい話をしない、というのと同じですが、
まずは相手のレベルを見極めましょう。

例えば、すでにボイストレーニングの経験がある人かどうかを聞いてみたり、
雑談のなかで、ある程度の知識をさぐってみたり。

また、実際に教えたり話をしたりするなかで、
難しそうな用語をわざと取り入れてみてもいいと思います。
相手が分からなさそうな反応をしたら、すぐに説明してあげる。
同じぐらいのレベルの用語は、次からは説明付きで使うようにする。
といった感じです。

同じ話を何度もしない

僕はどちらかというと、難しい話をしないように噛み砕いて話をしたいタイプなので、
よく同じような話をしてしまうことがあります。
これ、話に飽きられてしまう原因のひとつ。

なので、一度説明したこと、すでに知っていることは、
なるべく再度話をしないようにしましょう。

で、確かに、相手が同じミスを繰り返すなどした場合に、
強調する意味で繰り返すことはあります。

あるんですが、僕はできるだけ
違う表現のしかたで説明をするようにしています。
既に知っていることではあるけれど、まだ理解できていない可能性があるため、
同じ言い方で伝えると、あまり意味がないかもしれないので。

たとえば、歌を歌っていて、高い声が出ない場合。
「のどぼとけが上がらないように意識しながら・・・」
と最初は説明したとします。
次のレッスンの際にもまた高い声が出ない場合、よくあるんですが。
こういうときは、同じ説明もするにはしますが、
「重心を下に落とすイメージで」とか、
「声が頭のてっぺんに当たるようなイメージで」とか、
色んな例え方、説明のしかたをするようにします。

まったく同じ指摘のしかたをされると、
教えられた側は「またできなかった・・・」という意識になりますが、
ちょっと言い方を変えると「そういうやり方もあるのか・・・」と
新たな気持ちで挑戦する気になれます。

そもそも話題に関心がない

話に飽きてしまう理由、3つ目。
そもそも話題に関心がない場合です。

例えば僕の場合、
ボイストレーナーをやっていると、
当然ながらボイストレーニングに興味がある人がくるわけで、
その場合、生徒さんが「ボイトレに関心がない」なんてことはないと思いがちですが。

そこはそうとも限りません。

たとえば、
「ボイストレーニングに興味がある」
ということは、つまりは
「高い声で歌いたい」
とか、
「あのアーティストみたいになりたい」
ということであって、
ボイトレで大事とされる呼吸の仕組みや喉の仕組みに興味があるわけではないんです。

ここで気を付けるべきポイントはこれ。

  • 本当に興味があることと、どういう関係があるかを説明する
本当に興味があることはなんだ

まずは、話を聞く相手が本当に興味を持っていることを探るところから始まります。

先ほどのボイトレの例で言うと
「なんでボイトレに来たのか」とか
「どんな風に歌えるようになりたいのか」とか
「歌っている中で悩み事はあるのか」とか
その辺りを一番最初に聞いたりします。

例えば、会社で新人教育をする場合、
どちらかといえば会社が新人を育てたい、という
いわば「会社側の都合」で新人教育をしているわけですが、
それでも、新人の側にも、新人教育をされることでメリットに感じることがあります。

「早く一人前になったと認められたい」とか
「給料をどんどん上げたい」とか。
中には「楽に仕事を終わらしてサボりたい」というのもあるかも。

それを、できるだけ最初に聞いてみるといいと思います。
「この会社に入ってどんな目標がある?」とか、
「残業をバリバリしたい?定時で帰りたい?」とか、
雑談から探っていってもいいかもしれません。

興味があることとの関係性

「本当に興味があること」を探ったら、
今から話をすること、教えることが、
そのニーズとどれだけ関係があるのか、役に立つのか
常に念頭に置いて話をすると、飽きられにくくなります。

ボイトレの説明で
「腹式呼吸がね・・・」という説明をする時にも、
「腹式呼吸がキッチリ出来ていると、高音が出しやすいんだ」と補足してみたり。

新人教育をする際にも
「これをやれるようになると、出世していけるぜ」とか、
「こうすれば効率的だから、定時で帰れるようになるな」とか
それぞれのニーズにこたえるような説明のしかたができれば、
飽きずに話を聞いてもらえるはずです。

まとめ

ということで、話に飽きさせないようにする方法、でした。

難しすぎても、簡単すぎてもダメです。
興味の無いことを話してもダメです。

相手の興味、ニーズを理解して、
知識レベルも理解して、
そこに合わせて話をすること。
手間がかかりますが、丁寧に合わせていきたいものです。

それではまたー。

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