StudioOneの使い方、レコーディング編〜ギター等の楽器、ボーカル等のマイクでの録音方法【スタジオワン】

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こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。

今回は、Studio Oneでの基本的なレコーディング方法について説明していきます。



まずはオーディオIFの準備

まず最初に、オーディオIFを準備しましょう。
オーディオIFとは「オーディオインターフェース」の略称です。
長いので、「インターフェース」を「IF」と略します。

オーディオIFとは何ぞや?という方へ。
簡単に説明すると、
ギター、ピアノなどの楽器をシールドで接続したり、
マイクなどをキャノンケーブルで接続することができ、
それらの音をパソコンに送ってくれる機械、です。

オーディオIFがあれば、
楽器やマイクの音を、音声データとしてパソコンに取り込めるということですね。

音質にこだわらなければパソコンに付属しているマイクで録音してもかまいませんが、せっかくDAWソフトを使って音楽を作るのであれば、オーディオIFを用意し、より良い状態の音を録りたいものです。
お手ごろな価格(1万円~2万円程度)でもそこそこの機能のものがありますので、試してみてはいかがでしょうか。

たとえばこんなの。

ということで、オーディオIFをパソコンに接続した状態、だとして説明を進めます。

オーディオIFの設定

では、Studio OneにオーディオIFを認識させる設定をします。

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画像のようにメニューを選択すると、オーディオIFの設定ができます。

S1recording_02_ifsetting2

こんな感じで、オーディオデバイスを選択する画面が出ます。
パソコンにオーディオIFを接続できていれば、このように接続した機器が選択できるかと思います。

マイク、楽器を接続しても認識しない場合

オーディオIFにマイクを挿しても、なんだか認識されないぞ?
という場合。

まずは先ほどの通り、オーディオデバイスを選択する画面を確認してみて、
オーディオIFが表示されるかどうかを確認してみてください。

選択できない場合は、オーディオインターフェースのドライバがインストールされているかどうかを確認してみてください。

ドライバのインストーラーは、メーカーのWebサイトを見れば、だいたい配布してくれているはずです。
「機器名 ドライバ」などで検索すれば見つかるはず。

レコーディング用のトラック作成

さて、オーディオIFの接続ができれば、録音できるようになります。
例として、前回までで楽曲を制作していましたので、そこに楽器を演奏した音を録音して重ねてみたいと思います。

まずは、レコーディング用のトラックを作成しましょう。

S1recording_03_track

トラックの空いている部分を右クリックすると、新しいトラックを追加できます。
オーディオトラック」というものを追加してください。

「モノ」と「ステレオ」がありますが、録音環境に合わせて用意してください。
基本的には「モノ」でいいと思いますが、マイクを2本用意して録音したり、ステレオ出力してくれるマイクなどで録音する場合は「ステレオ」トラックが必要です。

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さらに、トラックのサイズを「標準」以上に設定すると、入力デバイスを選択するボタンが表示されます。

S1recording_05_device

このように、どのデバイスから入力するかが選択できます。
私が使っているオーディオIFは入力端子が2つついているため、どっちから入力するかを選択できます。
マイクや楽器を接続した方を選択しておいてください。

メトロノーム(クリック)の設定

次に、メトロノーム(クリックと呼ぶ人もいますね)を鳴らすかどうかの設定をしておきます。

S1recording_06_metro

画面下の設定ボタンをクリックすると、メトロノームの設定画面が出てきます。

まずは、メトロノームを鳴らすかどうかを、左上のメトロノームマークをクリックすることで設定できます。

小節のアタマで鳴る音を「アクセント」で設定、
それ以外のいわゆるオモテ拍の音を「拍」で設定、
ウラ拍の音を「オフビート」で設定できます。
お好みの音量、音色でどうぞ。

あと、「プリカウントのみ」鳴らすか、「再生中」ずっと鳴らすかなどを、下のほうのチェックボタンで設定できます。

プリカウントとプリロール

ここで、「プリカウント」、「プリロール」という設定について説明しておきます。

録音ボタンを押した瞬間に録音が開始されると、
いきなりすぎて演奏者が準備できなかったりするので、
それを避けるための機能です。

「プリカウント」とは、録音開始時に、数小節分カウントを取ってから録音を始めてくれる機能です。
設定した小節ぶん、メトロノームの音だけが流れて、
その後演奏、録音を開始してくれます。

「プリロール」は、他のトラックの演奏を数小節分先に流してくれる機能です。
プリロールの間は録音は開始されませんので、
先に歌い始めたり、演奏し始めておいて、助走をつけた状態でレコーディングしたいときに便利です。

録音設定&音割れしないように事前チェック

さて、いよいよ録音を開始する、その前に。

S1recording_07_check

録音のために使用するトラックの録音ボタンが赤く光っていることを確認してください。
これが点灯しているトラックに音声が録音されていくことになります。

また、モニターボタンが光っているかどうかも確認してください。
これは、録音中に、録音した声や楽器の音をモニター(スピーカーやヘッドホン)に返すかどうかを設定します。
上の画像の状態だと返ってくるように設定されていますので、
他トラックが演奏される音と同時に、録音した音がそのままスピーカーやヘッドホンで確認ができます。

逆に、返ってきた方が邪魔!というときはOFFにしておいてください。

また、入力された音のレベルを簡易的に表示してくれるレベルメーターも表示されていますね。
録音前に、今から歌おうとしている声や、演奏しようとしている楽器の音を、最大音量で鳴らしてみてください。

赤いピークランプが点灯する場合、
デジタルデータで扱える最大音量を超えた、ということになります。
ピークを超えた場合、確実に音割れになってしまいます

オーディオインターフェースのゲインなどで入力の音量を絞って、最大音量でピークランプが点灯しないよう調節してください。

録音、レコーディング開始

事前チェックが終われば、録音開始です。
画面下部分の録音ボタンをクリックすると録音が開始されます。

再生位置から録音が開始され、
他のトラックの音が再生され始めます。

頭から録る場合は、一度再生位置を頭に戻すために頭出しのマークをクリックしておいてください。

録音後の処理「ノーマライズ」と「クロスフェード」

さて、実際に録音してみると、こんな感じになります。
何度か細切れに録音したので、イベントが4つほど出来上がっています。

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ここで、録音した音声の後処理として、「ノーマライズ」と「クロスフェード」をご紹介しておきます。

ノーマライズ

ノーマライズとは、音声がピークを超えない範囲で音量を大きくしてくれる機能です。
先ほど事前チェックでピークランプがつかないように音量を絞っていたかと思いますが、
少し余裕を持って音量を小さめに絞ってしまうこともあります。

そんなときは、このノーマライズで音量を上げておくと後から扱いやすくなることがあります。
ただし、あまり小さい音で録音したものをノーマライズすると、
ノイズも一緒に大きくなってしまうため、逆に使いづらくなります。
まずは適正な音量で録って、それでも音量が小さいと感じればノーマライズしてみてください。

クロスフェード

もう一つ、クロスフェードという言葉が出てきました。

先ほどの画像のように細切れに録音した場合、実際には
「頭から6小節目まで録音したけど、失敗したから4小節目から録りなおして・・・」
ということをしています。

このとき、
「4小節目から録りなおした音声」と、
「それより前に録ってあった音声」と
細切れになった音声をつなぎ合わす必要があります。
ここで使うのがクロスフェードです。

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この画像は4小節目以降を録りなおしたところを拡大した図ですが、
4小節目より前の音声を、音量を少しずつ下げてフェードアウトさせています。
4小節目以降の音声を、音量を少しずつ上げてフェードインさせています。
これをクロスさせるようにしていることから「クロスフェード」と呼ばれます。

クロスフェードすることにより、つなぎ目がより自然に聞こえます。
また、音声データというのは性質上、変なところで切ってしまうと「プツッ」というノイズが発生することがありますので、それを防ぐこともできます。
録りなおした音声をくっつけたいときは、クロスフェードは必須、と思っておいてください。

実はStudio Oneで録音をすると、このクロスフェードを自動的にやってくれていたりします
前回録った音声と隣接する箇所から録りなおしたりすると、すでにクロスフェードになっています。
なので、普段はあまり気にしなくても問題ないかもしれませんが、念のため確認しておくようにしましょう。

また、全然別のところで録った音声どうしをつなぎ合わせるときは、
当然ながら自分でクロスフェードをかけないといけません。
「プツッ」というノイズが発生していないかどうか確認するようにしてください。

まとめ

ということで、今回はStudio Oneでのレコーディングの手順をご紹介しました。

オーディオIFを通してマイク、各楽器の音を取り込んで、オーディオトラックに録音できます。
必要に応じて、メトロノームやプリロール機能なども使ってみてください。

また、録音後の後処理にノーマライズが有効な場合もあります。
細切れに録音した際には、クロスフェードをかけることをお忘れなく。

それではまたー。

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