やりっぱなしはNG!実践しながら教える教え方のコツ


こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。

「教える」技術をテーマに考えるシリーズ。

今回は、実践しながら教える際のポイント
というようなテーマで書いてみたいと思います。

例えばボイトレのレッスンでは。
「声を出す仕組み」を説明したり、
「こうすると良い声が出る」という理論を説明したりもしますが、
その後、実際に歌ってみる、ということをやってみます。

どんなことを教える時でもそうだと思いますが、
数学でも、二次関数ってこういうしくみだよ、
というのを教えた後に、問題集をやって自分で考えてみる
というのをやるはずです。

そういった「実践しながら教える」ということについて。



やみくもに実践する教え方がいいのか

実践しながら教える、といっても、
やみくもになんでも実践すればいいってわけじゃないわけです。

清水翔太みたいになりたい!と思っている若者に
とりあえず演歌を歌わせても、仕方ないわけです。
(いや、役に立つエッセンスはあるかもしれませんが。。)

二次関数のことを教えたいのに、
確率計算の問題集を買ってきてもしょうがないわけです。

まずは、
何を実践するかを決めるところから始まります。

また、もうひとつ大事なのは
やったらやりっぱなしにしないということ。

何を実践するかを決めて教える

まず、何を実践するか、を決めることが始まりです。
で、どうやって決めるのか、という話ですが。

そもそも「実践する」理由は何かというと。

  • 強み、やりたいことを伸ばすために練習する
  • 弱点を強化するために練習する

ということだと思うのです。
なので、それぞれの目的に応じて、実践内容を考える必要があります。

強み、やりたいことを伸ばすために練習する

強みとか、あとやりたいこととか、
そういうのを強化するために練習する、というやり方ですね。

自分はジャズがやりたいです!とか
こぶしを効かせるのが得意なので、とか。

数学が好きなんです!とか
歴史が得意なんで、とか。

そういった得意を伸ばす、やりたいことをやっていく
という実践パターンです。

どうやって強みとかやりたいことを探すのかというと、
生徒側に「何がやりたい?」「何を伸ばしたい?」
と聞いたり、実際の成績などから判断すれば
自然と「じゃぁこれを実践しよう」が出てくるかと。

これ、どちらかと言えば教えはじめの時期に選ぶことが多く、
とっかかりとして得意なこと、やりたいことから始める、
という使い方が適しているように思います。

あるいは、本番の直前など。
弱点を克服するにはどうしても時間がかかりがちなため、
ライブ本番で歌わなきゃいけないとき、
試験が目前に迫っているとき、などは
自分の得意なことを再確認し、アラをつぶしておくことで
より精度を高めたりすることができます。

弱点を強化、苦手を克服するために練習する

弱点を強化する目的で、実践内容を決めることもあります。

この歌の、ここの音が高くて歌えない・・・とか、
数学の二次関数が苦手なんだよなーとか。

これも、生徒本人に苦手なところを聞いたり、
実際の実力などから判断すれば
自然と「じゃぁこれを実践しよう」が出てきます。

弱点を強化するには、ある程度繰り返して定着させたりして
時間がかかることが多いです。
そのため、本番直前などの時間がない時ではなく、
じっくり時間をかけて取り組めるときに実践するのが良いです。

また、最初から苦手なこと、難しいことから始めてしまうと
上手くいかなくて心が折れそうになる・・・
そんな人も多いと思いますので、
まずは得意なことから始めて、
だんだん苦手なことが分かってきたら、そちらにフォーカスしてやっていくのが良いかと。

やったらやりっぱなしにしない

得意を強化するか、苦手を克服するか
どの目的でもいいのですが、実際に実践内容を決めてやったとして。

やった後に振り返りをすることが重要です。

当然と言えば当然なんですが。
「よし、やった。今日は終わり!」となって
「実行した」という事実だけが重要だと思い込むパターンもよく見かけます。
これは、教えられる側も、教える側も。

せっかくやったんだから、
何がダメだった、ここを改善しなければ、
という点を明らかにしておきましょう。
というか、特に「教える」側のひとは、それが仕事ですからね。

単純に「繰り返し練習させる」という目的で実践させたとしても、
そこに何らかの「結果」が出ているはずです。
それをきちんと生徒の側にフィードバックしてあげる必要があります。

良かったこと、悪かったこと両面を教える

実践してみたときに、
「ここ、もうちょっとこうした方が良いよ」
「ここ間違ってるから勉強しなおそう」
という指摘はよく見受けられますが、
「良かったところ」も指摘してあげる方が良いです。

やっている本人は、意外と自分の「できているところ」が分からないので
ここがよかった、と伝えるようにしてあげましょう。

それによって、
自分がいまどの程度のレベルなのかを把握しやすくなります。

ここがダメ、あそこがダメ、ばかり指摘してしまうと、
全てがダメなんじゃないか?と勘違いしてしまい、自信を失ってしまいます。
そうではなく、「ここは良かった、けどここは直そう」
という具合に、良かった点、悪かった点、両方あるから完成度50%ぐらいだね、と、
自分の立ち位置が明確になりやすくなります。

また、できるだけ具体的に指摘するのも大事なことで、
「うん、ダメだったね」ではなく、
「ここの音程が合ってた、表現がよかった、
でもここの高音が出せなかったね、じゃぁ練習を。」
という具合に。

あとは、なぜできなかったから、どうすればできるようになるのか、
を説明してあげればよいだけです。

まとめ

ということで、「実践しながら教える」という教え方についてでした。

何の目的で「実践」するのかを考えることと、
実際にやってみて、なにがどうだったのか、を
ちゃんと説明してあげること。

このあたりの説明がないと、
生徒からすればただの「押しつけ」にしか感じなくなるので
丁寧な説明をこころがけるのがいいと思います。

それではまたー。

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