4.歌の基本!腹式呼吸をマスターしよう

think
前回までで、歌を歌うときには腹式呼吸で呼吸するんだ、
ということを書きました。
このサイト以外でも、やっぱり腹式呼吸がいいんだよ、って話を聞いたことあるかもしれません。

能書きはわかった。
じゃあ、腹式呼吸って、どうやんの?



4.1.横隔膜をうごかそう?

まずはおさらいです。
腹式呼吸とは、横隔膜を上下に動かすことで呼吸をする方法、でしたね。
忘れた方、まだ読んでない方は、こちらの記事を先にご覧あれ。

はい、もうわかりましたね。
では、横隔膜を動かしてください!

・・・できましたか?

え、よくわからない?

そうですよね。
だって、私たちは普段、横隔膜を動かそう!と思ったことがないですから。

このように、歌を歌う、つまり体を楽器として使おうとしたとき、
私たちは、普段は意識することがない部分を意識的に動かす必要が出てきます。
これは、感覚的には非常につかみづらい話です。

先ほどの、横隔膜を動かして、という話も、
理屈はわかったけど、どうやってやるのかわからない方が多いと思います。
普段は見えない部分、意識しない部分、ですから。

なので、ボイストレーニングでは、こんなイメージでやってみましょう
という言い方、説明の仕方をよくします。
そんな説明が、次の章以降にたくさん出てきます。

ただ、ボイストレーニングに関する情報を調べていると、
この「イメージ」のみで伝えようとしている、あるいはそれがメインになっている場合が多く、
なぜそのイメージで腹式呼吸ができるのか、いい声が出るのか、など
理論的な説明がおろそかになっている場合がよく見られます。

なぜなら、理論的な説明はある程度難しく、また退屈になりがちですし、
正確な記述をしようと思うと結構な分量になるからです。
ですので、簡単に説明しようとすると、どうしてもイメージだけの説明になりがちです。

このサイトでは、理論とイメージの両方を説明するように心がけようとしています。
その分、分量が多くなり、読むのに時間がかかることもあるでしょう。
ただ、私としては理論とイメージの両面から学ぶのが大事だというポリシーですので、
そのあたりも踏まえて読み進めていっていただければ、と思います。

4.2.ボーカリストの基本は姿勢から

さあ、前置きが長くなりましたが、
いよいよ腹式呼吸をやってみましょう!

まずは、姿勢から。
ボーカリストの基本は姿勢から、です。

  1. 足を、肩幅ぐらいに開いて立ちます
  2. 最初はひざは曲げないで
  3. 重心は下半身、ほんの少し前にあるイメージで
  4. 背すじは伸ばす!口からおなかにかけて、息が通るまっすぐな管があるイメージで

どうでしょう。やってみてください。

ええでー。できとるでー。(見えてないけど

座ってやるときは、上記の3、4を意識してやってみてもらえばいいと思います。
では、実際に呼吸してみましょう。

4.3.できる!腹式呼吸!!(息を吸う編)

姿勢を正してもらったら、いざ、腹式呼吸です!
まずは息を吸うところから。

  1. 口は力を抜いたまま(半開きぐらいになっててもいいです)
  2. 鼻から、ゆっくり大きく深呼吸するように吸う
  3. このとき、肩、胸のあたりにはまったく力を入れない
  4. 息を吸うと、自然におなかが膨らんでくるのを意識する(手をあててみるとわかりやすい)

こんな感じです。やってみてくださいー。

ちなみに、腹式呼吸は鼻から息を吸うと限っているわけではないのですが、
ゆっくりと、しっかりと息を吸う、というイメージがポイントですので、
最初は鼻から吸うのがわかりやすいかと思います。
実際に歌っている最中は口から吸います。鼻からだけだと素早く吸えませんからね。

そういえば、このページの前半で、横隔膜を動かすんやで!とさんざん言ってたクセに、
おなかを動かす、という話が一つも出てきませんね。
自然におなかが膨らむ、とか書いてやがるし。

腹式呼吸のやり方の説明で、よく、おなかを意識してー、と言われることがあります。
その言い方も間違えているわけではないのですが、
初めてやるとき、特に息を吸う場合は、おなかに意識を置く、というよりも
肩、胸のあたりに力を入れない、動かさない
というところを意識したほうがわかりやすいのではないかと思います。

呼吸の仕組みの話を思い出してほしいのですが、
「胸式呼吸」と「腹式呼吸」の二つがあるという話をしました。
先ほどからご紹介している前回の記事ですね。
逆に言うと、この二つしかない、ということです。

ということは、肩、胸のあたりで呼吸する「胸式呼吸」を封じてやると、
残るは「腹式呼吸」しかありません。
体が勝手に「腹式呼吸」をする、という具合です。

横隔膜を動かせ!と言いましたが、動かし方は体が勝手に知っています
そう考えると、腹式呼吸もそんなに難しくない、と思えてきませんか?

4.4.できる!腹式呼吸!!(息を吐く編)

息を吸ったら、次は吐く方です。
吸ってばかりだと死んじゃいますからねっ!

まずは、さきほどの腹式呼吸で息を吸ってー・・・

  1. 目線はまっすぐより少し上ぐらいに向けて、あごは上げすぎないように
  2. 口をすこしすぼませて、軽く「す」の発音をする形で
  3. 少し遠く(部屋の壁とか)をめがけて息を届かせるように
  4. 「スー」っという音がしっかり聞こえるように息を吐きます
  5. だいたい5秒から10秒ぐらいかけて長めに吐きます。

こんな感じです。やってみてくださいー。

吸う方は自然に任せていた感じがあったのですが、
それと比べるとなんだか色々と自然ではない動きをしているような・・・

これは腹式呼吸を使って息を制御しながら吐く方法とでも言いましょうか。

腹式呼吸で「息を吐く」だけなら、吸う方ができていれば体は勝手に腹式呼吸で息を吐きます
なぜなら、肺をふくらませるために空けたスペースは、いま、横隔膜で作ったスペースしかないからです。
肺をしぼませるためには横隔膜を上げる、しか方法がありません。

自然と横隔膜が動く、だと。。。
じゃあ、その遠くをめがけて、とか、スーって言ってみたりとか、なんなんだよ一体!

実はそれができることこそ、歌を歌うために腹式呼吸を使う理由なのです。
つまり。

遠くをめがけて息を吐く、ということは、強く鋭い息を吐くことができる、ということです。
また、「スー」と音を出したり、長めに息を吐いたりするということは、
少しずつ、しかも一定に保ちながら息を吐ける、ということです。

歌を歌う場合には、音の強弱をつける必要があります。
また、歌っている最中に頻繁に息を吸うわけにもいきませんから、
必要な量だけ、節約しながら息を吐く必要があります。
さらに、声の強さを一定にしなければならない箇所では、息の量が一定である必要があります。

なので。
腹式呼吸は歌の基本なのです。
なにごとも、基本をおろそかにしてはいけませんね。

4.5.できない!腹式呼吸!!(泣)

なんだよ、できねーよ!おなか膨らむとか意味わかんねーよ!
という方。
実際、普段は意識して呼吸することもないですから、難しいと思います。

まずは、こんなところからイメージをつかんでみてはいかがでしょうか。

  • 寝転んで呼吸してみる

lie
寝ている時は、基本的に腹式呼吸であるといわれています。
肩が動きませんから、胸式呼吸より腹式呼吸のほうがやりやすいのです。
実際に寝転んで試してみてください。
意識せずに呼吸をしたら、おなかが膨らんで、しぼんでを繰り返しませんか?

  • 椅子に深々と腰かけてみる

chair
寝転ぶのと同じような原理ですが、肩が動かないようにすると
自然と腹式呼吸になりやすいです。

  • あくびしてみる

yawn
あくびしろ!と言われてもすぐできないかもですが・・・
このときも基本的には腹式呼吸です。
あくびしたいなーと思ったとき、自然とあくびしたとき、
ちょっと体の動きを意識してみてください。

  • 息を極限まで吐いてみる

hard
もう無理!というぐらいまで息を吐いてやると、
次に吸うときは腹式呼吸になりやすいです。

といったあたりが、自然と腹式呼吸になる場面です。
自然と発生する腹式呼吸で、どういう風に体が動いているのか、
自分の体をチェックしてみて、それを意識してできるように試していってみてはいかがでしょう。

まとめ

以上、腹式呼吸のやり方をご説明しました。

腹式呼吸は、歌を歌う上で基本となる呼吸法です。
最初はイメージもしにくく、できない方もいらっしゃると思いますが、
自分の体のどの部分を意識して、どこに力を入れないでやればできるのか
自然にできる腹式呼吸を参考にして観察しながら、感覚を身に着けていってもらえればと思います。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA