79.ボーカルも他の楽器を知っとこう!ギターの仕組と役割、絡み方

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こんにちは。ボイストレーナーのでんすけ(@densuke_snail)です。

ボーカル以外の楽器も知っておこうシリーズ、今回はギターです。
前回、前々回と、ドラム、ベースをやりましたが、その続きです。

前回、前々回の記事はこちら。

77.ボーカルも他の楽器を知っとこう!ドラムの仕組と役割、絡み方

78.ボーカルも他の楽器を知っとこう!ベースの仕組と役割、絡み方



79.1.ウワモノ楽器という位置づけ

前回までやっていたドラムやベースは、音楽の土台となるリズム、コードを作ってくれるものでした。
これらは、音楽ジャンルが変わっても大体存在する楽器です。

場合によっては、いわゆるドラムではなく、ボンゴやカホン、シェイカーやタンバリンのような
簡易なパーカッションの場合もあるかもしれません。
ベースに関しては、エレキベースでなくても低音を出す楽器が鳴っているかもしれません。
いずれにしても、何らかの形で存在していることが多いのです。

これらの楽器が音楽の土台を作るもの、という位置づけに対し、
ギターはウワモノ、上物という呼ばれ方をすることがあります。
要するに、土台の上に乗っかるように演奏しているから、ということです。

ちなみに、ボーカルもウワモノと呼ばれます。
メロディーラインを奏でている楽器は、基本的にウワモノという位置づけです。

79.2.ギターのない寂しさ

前回から使っている曲、Superflyの「愛をこめて花束を」。
このAメロを、ベースとドラムだけでやってみます。

はい、どうでしょうか。
寂しいですね。

ギターを乗せてみます。

あんまりギターが活躍しないところを選んでしまいましたが。。
さきほどよりはメロディっぽいものも聞こえてきて、すこし豪華になったかなと。

ギターが無くても曲としては成立するのですが、寂しい。
「ウワモノ」がいないとこういうことになるわけです。
どれだけその曲を豪華にできるかが、上物楽器の役割ということですね。

79.3.リードギター、サイドギター

つづいてBメロも、まずはベース、ドラムだけ。

これにギターを乗せるとこんな感じ。

これ、ギターが2種類あることにお気づきですか?
一つは、先ほどのAメロに出てきたようなメロディを弾いているギター。
もう一つ、ジャカジャカやってるギターがいます。

ギターの役割として、メロディを弾くだけではなく、リズムとコードを弾く役割もあります。
どちらかというと、上物というより土台の方の役割に近い人ですね。

ざっくりと分類すると、メロディやソロパートを弾く人をリードギター
ジャカジャカとリズムを刻んでいる人をサイドギター、あるいはバッキングと呼んだりします。

ここでいうと、リードギターはこんな感じ。

バッキングがこんな感じです。

いわゆる弾き語りなんかでアコギを弾きながら歌ったりする場合は、
このバッキングギターのような感じで弾きながら歌うわけですね。

基本的には、リードギターの方が音が大きめに設定されていて、目立つ感じ。
バッキングは、よく聞いてないとわからないぐらいの音量になっていることが多いです。

79.4.エレキギター、アコースティックギター

さて、先ほどはギターの役割が2種類あって、リードとバッキング、という話をしましたが、
ギターという楽器そのものにも種類があります。
ご存知かもしれませんが、いちおう。

左がエレキギター、右がアコースティックギター(通称アコギ)、です。
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違いは何かというと、ボディの真ん中に穴が開いてなくて、代わりにピックアップという部品がついている方(左の画像)がエレキ、
ボディの真ん中に穴が開いている方(右の画像)がアコギです。

エレキギターの場合、弦を振動させると、その振動をピックアップが拾って、ケーブル(シールドと言います)を通して電気信号が送られ、それがアンプで増幅されて音量が大きくなり、スピーカーから音が出ます。

アコースティックギターの場合、弦を振動させると、その音がボディに空いた穴に入り、ボディー内の空間で音が反響して音量が大きくなり、みんなに聞こえるような音になります。

さらに、エレクトリックアコースティックギター(通称エレアコ)というものもあり、基本的な仕組みはアコギと一緒ですが、ボディにピックアップもついていて、音を電気信号に変えてシールドからアンプへ送り、スピーカーから音が出せる、というものもあります。

一般的に、エフェクターで歪ませて音色を変えて使うのはエレキギターの方です。
エレアコにエフェクターをかますこともなくはないですが、エレキほど複数かけているものはあまり見かけません。

ちなみに、エレキギターを全部クリーンで鳴らすと、こんな音になります。

で、先ほどバッキングギターとして演奏していたのは、アコースティックギターです。
言葉では言い表しにくいですが、エレキギターとも少し違う音がしているかと思います。
アコギの場合はボディの木材も振動して少し音が鳴るため、「箱鳴り」と呼ばれる音が混ざります。
そのため、アコギならではの質感が生まれます。

どちらの楽器を使うかは、その曲の雰囲気によりますが、比較的おだやかな曲にはアコギが、ロックなどの激しめの曲はエレキギターが使われます。
ポップスでは今回の曲のように、両方とも使われていることも多いですね。

79.5.ディストーション、クリーン

エレキギターは、エフェクターを複数組み合わせて使うことが多く、それによって様々な音色を出すことができます。

以前、ボーカルエフェクターを紹介した記事があったのですが、
ギターのエフェクターも、基本的には同じようなものがあると思ってください。

40.ボーカルの声をより良く聞かせる、ボーカルエフェクターってどんなもの?

で、ギターの音色で一番わかりやすく言われるのが、ひずんでるかどうか、です。
歪みというのは、ギターの音量をわざと最大限以上に上げて、音の波形を壊してからいい感じの音量に戻すことで作られています。

で、先ほどの例でいうと、リードギターがジャーンと鳴らした時の音が歪んだ音です。
なんというか、ジャキっとした音というか。ざらついた音というか。

一方、リードギターで単音で鳴らしている音や、バッキングギターの音は歪んでいない音です。
ざらつきがない音ですね。

歪んだ音をディストーション、歪んでいない音をクリーントーンと言うこともあります。
バッキングはクリーンで弾いといたらいいよね?リードはディストーションで。みたいな使い方。
歪みの種類もいろいろあって、オーバードライブ、ディストーション、ファズ、などと歪み具合、歪ませ方で呼び方が変わったりもするようですが、全部まとめて「歪んでる」という認識でとりあえずはいいと思います。

もう一つ余談ですが。
先ほど、リードギターはクリーンな音と歪んだ音の両方が使われていると書きました。
こういう状態をクランチと呼びます。
単音などで音量を小さめに弾くと歪まないけど、ジャーンと思いっきり弾くと歪む、という微妙なバランスで設定されている状態です。

79.6.ボーカルはギターをどう聞くか

ボーカルがギターをどう聞いたらいいかというと、なんとなく横で一緒に頑張ってる、と思っといたらいいと思います。
というのは、ボーカルと違うメロディーラインを奏でて盛り上げてくれているので、そっちはそっちに任せておけばいい、という感じです。

ときどき、連携して曲を盛り上げたりもしますので、そういうときは連携している感じを出しましょう。
例えば、さっき出てきたBメロのところ。

「この込み上がる気持ちが 愛じゃないなら」の直後、「何が愛か・・・」が始まる直前。ギターがふわっと目立ってくる感じ。
ボーカルがいない間を埋めるためにギターが前に出てくることがありますが、その時はボーカルからギターにバトンが渡って、すぐにボーカルに戻ってくる、という連携をしているんだと認識しておくのがいいと思います。

また、ギターソロの部分などではボーカルそっちのけでギターが前に出てくるので、
いまギターが主役なんだよー、とさりげなく振ってあげるぐらいのことをしてあげるといいですね。

あと、バッキングのギターはベースと同じような役割で、リズムとコード感を支えていてくれるので、この音もヒントにしながら歌うと歌いやすくなるかと思います。

まとめ

ということで、ギターについてでした。

ギターは大きく分けるとリードとバッキングの2つの役割があるということ。
音色はいろいろ変えられるけど、一番わかりやすい変化は「歪み」であること。
とりあえずはこれぐらいを知っていればよいのではないでしょうか。

上物楽器として、ボーカルとギターで曲を盛り上げていく役割を担っています。
お互いのプレイがカッコよく見えるように、お互いで盛り上げていくのが大事かと。

歪み具合の良し悪しがわかってくるようになって、もっと歪ませてもいいんじゃない?とか、もうちょいクリーンで、とか、音色のことについても話ができるようになると、ギター弾きさんはたぶん喜びます。


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